方針
与えられた数をそのまま扱うのではなく,2つの3乗根をu,vとおく。積uvが1になることを確認すると,x=u−vの3乗がu3−v3−3uv(u−v)で表せる。これによりxが満たす整数係数の3次方程式を作り,因数分解して実数解が1つだけであることを示す。
解答
(1) u=352+7,v=352−7,x=u−v とおく。このとき uv=3(52+7)(52−7)=350−49=1 である。また u3−v3=(52+7)−(52−7)=14 である。
したがってx3=(u−v)3=u3−v3−3uv(u−v)=14−3xである。よってxは x3+3x−14=0 の解である。
(2)
(1) で得た3次方程式を因数分解すると x3+3x−14=(x−2)(x2+2x+7) である。2次式について x2+2x+7=(x+1)2+6>0 であるから,実数解をもたない。したがって実数解は x=2 だけである。
もとの 352+7−352−7 は実数であり,(1)の3次方程式の解である。実数解はただ1つなので,その値は2である。よって 352+7−352−7=2 が示された。
別解
解法2(3乗の形を直接見抜く)
方針
(1+2)3 と (2−1)3 を展開し,2つの3乗根を直接簡単化する.誘導とは別の短い検算になる.
解答
展開すると(1+2)3=1+32+6+22=7+52であり,(2−1)3=22−6+32−1=52−7である.1+2>0,2−1>0 だから,実数の3乗根を取って352+7=1+2,352−7=2−1.したがって352+7−352−7=(1+2)−(2−1)=2である.
総評
難度5、計算量4。uv=1となるように2つの3乗根を置くのが決定的である。3乗の展開でx3+3x−14=0を作った後,2次因子が実数解を持たないことまで確認すれば,等式の証明になる。目安時間は12分前後で,候補x=2を代入するだけで終わらず,一意性を示すことが大切である。
誘導解法では3次方程式を作っただけで終わらず,実数解が 2 だけであることを示す.直接展開する別解は結論の強い検算になる.
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出典: 東北大学 2009年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。