方針
2つの割り算で商と余りがともに一致すると仮定し,割り算の表示を並べる。3次式をモニックな2次式で割った商は1次式で,しかも零式ではない。したがって同じ商・同じ余りを消去すると,割る2次式そのものが一致する。最後に2次式の係数を比較し,,という順序条件で対応を確定する。
解答
をで割った商と余りをそれぞれとする。同じ商と余りがで割ったときにも得られると仮定する。このとき であり,同時に である。両式を引くと である。
はの項の係数が1である3次式であり,割る式はいずれもの項の係数が1である2次式である。したがって商はの項の係数が1である1次式であり,零式ではない。よって でなければならない。
2次式を展開して係数を比較すると である。これは,2つの2次方程式 が同じ解の組をもつことを意味する。したがって集合として である。さらに,なので,小さい方どうし,大きい方どうしが一致し, となる。
逆に,なら,割る2次式が同じであるから,商と余りが一致するのは明らかである。したがって必要十分条件は である。
総評
難度6、計算量5。割り算の一意性を式で表し,同じ商・同じ余りを消去して割る2次式の一致に持ち込む問題である。商が零式でないことを,がモニックな3次式であることから明記すると論理が締まる。最後は係数比較だけでなく,,により対応を決める。目安時間は15分前後。
原問題の脱字を補ったうえで,必要性だけでなく なら同じ除式なので商・余りが一致するという十分性まで書く.商 が零式でない根拠は,被除式と除式がともにモニックで次数が3と2だからである.