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東北大学 2006年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第4問

1個のサイコロを振り,出た目が1から5ならば出た目の数を総得点に加算し,
出た目が6ならば総得点を0にするというゲームを考える.
ゲーム開始時の総得点は0とする.
たとえば,3回サイコロを振ったときに出た目が順に1,2,3ならば総得点は6,
出た目が順に4,6,5ならば総得点は5である.
以下の問に答えよ.

(1) ゲーム開始時サイコロを2回振った後の総得点の期待値を求めよ.

(2) ゲームを開始してサイコロを3回振った後の総得点が7以上となる確率を求めよ.

(3) 現在の総得点がSのとき,次に1回サイコロを振った後の総得点の期待値がS以下となるための
Sについての条件を求めよ.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安16

確率 期待値、数え上げ、範囲評価

方針

現在の総得点が S のとき,次の1回後の得点の期待値をまず式にする。(1)はこの期待値の更新を2回使えばよい。(2)は3回の出目を数え上げるが,最後に出た6がそれ以前を消すので,「6が出ない場合」と「1回目だけが6の場合」に分けると漏れにくい。(3)は(1)で作った1回後の期待値を S 以下にする不等式で決まる。

解答

(1)

現在の総得点が S であるとする。次に1回サイコロを振った後の総得点は,出目が1から5ならそれぞれ S+1,S+2,S+3,S+4,S+5 であり,出目が6なら0である。したがって次の1回後の期待値は (S+1)+(S+2)+(S+3)+(S+4)+(S+5)+06=5S+156 である。

開始時は S=0 なので,1回後の期待値は 156=52 である。さらに2回後の期待値は,上の式の S に1回後の期待値を入れて 552+156=252+156=5512 である。よって 5512 である。

(2)

3回の出目は全部で 63=216 通りである。

まず,3回とも6が出ない場合を数える。このとき出目はすべて 1,2,3,4,5 であり,最終得点は3つの出目の和である。全体は 53=125 通りである。和が6以下になる通り数は,和が3,4,5,6の場合を数えて 1+3+6+10=20 通りである。したがって和が7以上になるものは 12520=105 通りである。

次に,6が出る場合を考える。2回目または3回目に6が出ると,その時点で総得点が0になり,その後残る加算は高々5なので,3回後の総得点は7以上にならない。したがって可能性があるのは1回目だけが6の場合である。このとき2回目と3回目の出目の和が7以上であればよい。1 から 5 までの2数の並びは25通りで,和が6以下のものは 1+2+3+4+5=15 通りである。よって和が7以上のものは 2515=10 通りである。

したがって有利な出目の並びは 105+10=115 通りであり,求める確率は 115216 である。

(3)

(1) で求めたように,現在の総得点が S のとき,次に1回振った後の総得点の期待値は 5S+156 である。これが S 以下となる条件は 5S+156S である。整理すると 5S+156S なので S15 である。

1回の更新は Enext=(5S+15)/6。期待値と確率の数え上げの双方の基礎になる。

総評

難度4,計算量4。目安時間は16分。リセットがあるため,単純な和の問題として扱えるのは6が最後に出ていない場合だけである。(2)では「1回目だけ6」は残り2回の和で判定できるが,2回目以降に6が出る場合は7以上にならない。この切り分けを明確にすると数え上げの重複を防げる。 3回目に6が出れば得点は0、2回目に6が出れば残り1回の最大は5なので、7以上の事象から除外できる。

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出典: 東北大学 2006年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。