方針
曲線上の接点の 座標を として接線を作り,その接線が点 を通る条件を の3次方程式にする。接線がちょうど2本だけ引けることは,この3次方程式が重解 と別の単解 をもつことに対応する。係数比較で を得て場合分けし,最後に2本の接線の傾きの積が になる条件を課す。
解答
曲線 の における傾きは である。接点は なので,接線の方程式は である。整理すると となる。
この接線が点 を通る条件は であり,移項して を得る。したがって,点 から引ける接線の本数は,この の3次方程式の相異なる実数解の個数で決まる。
接線がちょうど2本だけ引けるためには,この3次方程式が重解 と,それとは異なる単解 をもつ必要がある。そこで とおく。右辺を展開すると である。係数を比較して, の係数から すなわち である。
まず の場合を考える。係数比較より であるから である。2本の接線の接点は と であり,傾きはそれぞれ である。これらが直交する条件は,傾きの積が であることなので である。よって となる。したがって であり, である。
次に の場合を考える。このとき であり,係数比較から となる。2本の接線の傾きは である。直交条件は である。 とおくと であり,整理して となる。この判別式は なので,実数 は存在しない。したがってこの場合は不適である。
以上より求める点はである。
接線の本数を接点の方程式の相異なる実根数へ翻訳し、最後に直交条件を課す。
別解
解法2(導関数で重解を特定する方法)
方針
接点を決める3次式が相異なる2実根をもつためには重解が必要である。3次式とその導関数の共通根を先に求め、候補を2場合に絞って直交条件を課す。
解答
接点の 座標を とすると、点 を通る接線の条件はである。接線がちょうど2本なら、 は重解 と、それと異なる単解をもつ。重解は も満たすがなのでである。
重解が の場合
より である。またなので、もう一つの接点は である。2本の接線の傾きはだから、直交条件よりよって 、、 である。
重解が の場合
より である。根の和から、他の根は となる。2接線の傾きの積を とすると とおけばとなるが、判別式は で実数解をもたない。
したがって第1の場合だけが残り、である。各場合で なので接点は相異なり、接線は確かに2本である。
総評
難度7,計算量7。目安時間は32分。接線の本数を接点パラメータ の方程式の実根数に翻訳するところが核心である。「ちょうど2本」は重解を含む3次方程式として扱う必要があり,単に判別式だけで済ませると直交条件を組み込みにくい。重解 と単解 の係数比較を丁寧に書けば,最後は傾きの積の確認に集中できる。 重解が三重解になる場合や2本が同一直線になる場合を除き、相異なる接点が本当に2個あることを最後に確認する。