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東北大学 2006年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

数列{an}に対して初項a1から第n項anまでの和をSnとする.
pは定数とし,n=1, 2, 3, ⋯に対しSn=n3(2p+an)が満たされているものとし,bn=an+2−an+1とおく.
a3=qとして以下の問に答えよ.

(1) b1,b2,b3をp,qを用いて表せ.

(2) 一般項bnをp,q,nを用いて表せ.

(3) 一般項anをp,q,nを用いて表せ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安24分

数列 漸化式の変形、階差数列、和の計算

方針

まず n=1,2 から a1,a2 を求め,a3=q と合わせて初期値を固定する。次に Sn−Sn−1=an を使い,an と an−1 の漸化式を作る。この漸化式は n=3 では恒等的になり,n≧4 で一般項を帰納的に決める。an の式が出れば,bn=an+2−an+1 は差を取るだけで求まる。

解答

(1) n=1 の式は S1=13(2p+a1) であり,S1=a1 だから a1=13(2p+a1) である。よって 3a1=2p+a1,a1=p である。 n=2 の式は a1+a2=23(2p+a2) である。a1=p を代入すると p+a2=43p+23a2 となり,a2=p を得る。さらに a3=q であるから b1=a3−a2=q−p である。

次に a4,a5 を求める準備として,一般の関係式を作る。n≧2 について Sn=n3(2p+an),Sn−1=n−13(2p+an−1) であり,Sn−Sn−1=an だから 3an=n(2p+an)−(n−1)(2p+an−1) となる。整理して (n−3)an=(n−1)an−1−2p である。 n=4 を代入すると a4=3a3−2p=3q−2p なので b2=a4−a3=2q−2p=2(q−p) である。n=5 を代入すると 2a5=4a4−2p=4(3q−2p)−2p=12q−10p より a5=6q−5p である。したがって b3=a5−a4=(6q−5p)−(3q−2p)=3(q−p) である。よって b1=q−p,b2=2(q−p),b3=3(q−p) である。

(2) d=q−p とおく。(1)から a1=p,a2=p,a3=p+d である。ここで an=p+(n−1)(n−2)2d が成り立つことを示す。n=1,2,3 では確かに成り立つ。 n≧4 とし,n−1 まで成り立つと仮定する。漸化式 (n−3)an=(n−1)an−1−2p に代入すると(n−3)an=(n−1){p+(n−2)(n−3)2d}−2p=(n−3)p+(n−1)(n−2)(n−3)2dである。n−3≠0 なので an=p+(n−1)(n−2)2d となり,帰納的にすべての n で成り立つ。

したがってbn=an+2−an+1={p+(n+1)n2d}−{p+n(n−1)2d}=ndである。d=q−p だから bn=n(q−p) である。

(3)

(2) の帰納法で得た式をそのまま用いれば an=p+(n−1)(n−2)2(q−p) である。

別の書き方をすれば,a2=p であり,n≧2 では 次のように書ける。an=a2+∑j=1n−2bj(2)より bj=j(q−p) だからan=p+(q−p)∑j=1n−2j=p+(n−1)(n−2)2(q−p)となり,同じ結果を得る。

第1階差が等差数列になるため、元の数列は n の2次式になる。

総評

難度5,計算量5。目安時間は24分。Sn 型の条件では,まず Sn−Sn−1=an を使うのが定石である。ただし今回の漸化式は n=3 で係数が0になるため,初期値 a1,a2,a3 を別に確定してから n≧4 の帰納法へ進む必要がある。bn を先に予想しても,最後に an へ戻す計算を省略しない。 n=3 では漸化式の係数が0になるため、a3=q が自由に与えられる構造を見落とさない。

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出典: 東北大学 2006年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。