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東北大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

関数f(x)=4xx2に対し,数列{an}a1=c,an+1=f(an)(n=1,2,3,)で与える.
ただし,c0<c<2を満たす定数である.

(1) an<2an<an+1 (n=1,2,3,)を示せ.

(2) 2an+1<2c2(2an) (n=1,2,3,)を示せ.

(3) limnanを求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

数列関数 漸化式の変形数学的帰納法極限計算

方針

0<an<2 が保たれることをまず帰納法で示す。an+1>an は、両辺が正であることを利用して2乗し、4anan2>an2 に直す。(2)では an+12=4(2an)2 から (2an+1)(2+an+1)=(2an)2 を作る。2+an+1>2an, anc を用いて指定の評価を得る。(3)は単調増加かつ上に有界で極限を持ち、漸化式に代入して L=2 を選ぶ。

解答

(1)

まず 0<an<2 がすべての n で成り立つことを示す。初項は条件より 0<c<2 なので 0<a1<2 である。 0<an<2 と仮定する。このとき an+12=f(an)=4anan2=an(4an) である。0<an<2 より an>0, 4an>2>0 なので an+1>0 である。また an+12=an(4an)<24=8 だけでは不十分なので、直接 an+12<4 を確認する。実際 4an+12=4(4anan2)=(2an)2>0 であるから an+1<2 である。よって帰納法により 0<an<2 がすべての n で成り立つ。

次に an<an+1 を示す。両辺は正なので、2乗して比較すればよい。 an+1>anan+12>an2 と同値である。ところが an+12an2=4anan2an2=2an(2an)>0 である。したがって an<an+1 である。

(2)

漸化式より an+12=4anan2=4(2an)2 である。したがって 4an+12=(2an)2 であり、左辺を因数分解して (2an+1)(2+an+1)=(2an)2 を得る。 an+1>0 なので 2+an+1>2 である。よって 2an+1<(2an)22 である。

また(1)より ana1=c であるから 2an2c である。したがって 2an+1<2c2(2an) が成り立つ。

(3)

(1) より {an} は単調増加であり、さらに an<2 で上に有界である。したがって極限をもつ。その極限を L とする。

漸化式の両辺で極限をとると L=4LL2 である。両辺は非負なので2乗して L2=4LL2 となる。よって 2L(L2)=0 であり、L=0またはL=2 である。

しかし a1=c>0 かつ単調増加なので Lc>0 である。したがって L=0 は不可能で、limnan=2である。

2へ近づく単調列

別解

解法2

方針

誤差 dn=2an を導入する。漸化式から dn+1(2+an+1)=dn2 が得られ、正値性・単調性・指定された縮小評価・極限が同じ恒等式からまとまって従う。

解答

(1)
0<an<2 と仮定するとan+12=4(2an)2より 0<an+1<2 である。初項 0<c<2 と合わせて、帰納法により 0<an<2 が保たれる。

またan+12an2=2an(2an)>0.両辺は正だからan<an+1<2である。

(2)
dn=2an と置くと dn>0 であり、dn+1(2+an+1)=4an+12=(2an)2=dn2.したがってdn+1=dn22+an+1<dn22.(1)より ana1=c なので dn2c。ゆえにdn+1<2c2dn=2c2(2an).(3)0<2c2<1であり、(2)を反復すると0<dn<(2c2)n1d1.右辺は0へ収束するから dn0。したがってlimnan=2.

総評

難度5、計算量4。目安時間は16〜21分。an+1=4anan2 なので、正であることを利用して2乗比較に持ち込むのが自然である。(2)の評価は (2an+1)(2+an+1)=(2an)2 を作るのが核心で、ここから 2+an+1>2anc を順に使う。極限では候補が0と2の2つ出るが、初項が正で単調増加するため0は除かれる。

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出典: 東北大学 2003年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。