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東北大学 2010年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

bb3を満たす整数とする.
2次方程式x2+bx+1=0の解をαβとする.
以下の問いに答えよ.

(1)
0以上のすべての整数nに対してαn+βnは整数であることを示せ.

(2)
α>βとする.
αnから最も近い整数とαnとの差をdnとする.
極限limndnを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

数列整数 漸化式の変形数学的帰納法極限計算

方針

解と係数の関係から α+β=bαβ=1 を用い,sn=αn+βn の漸化式を作る。整数性は初期値 s0,s1 と漸化式による帰納法で示す。後半は α>βαβ=1 から β<1 を導き,整数 sn が十分大きな nαn に最も近い整数になることを使う。

解答

(1)
2次方程式 x2+bx+1=0 の解が α,β であるから,解と係数の関係より α+β=b,αβ=1 である。 sn=αn+βn とおく。方程式の解であることから α2+bα+1=0,β2+bβ+1=0 である。両辺にそれぞれ αnβn を掛けると αn+2+bαn+1+αn=0, βn+2+bβn+1+βn=0 である。これらを足して sn+2+bsn+1+sn=0 すなわち sn+2=bsn+1sn を得る。

初期値は s0=α0+β0=2,s1=α+β=b である。b は整数なので s0,s1 は整数である。さらに漸化式 sn+2=bsn+1sn は整数係数であるから,帰納法によりすべての0以上の整数 n について αn+βn は整数 である。

(2)
α>β とする。αβ=1 であるから αβ=1 である。したがって α>1,β<1 である。

(1)
より sn=αn+βn は整数である。また snαn=βn=βn であり,β<1 だから βn0 である。特に十分大きい n では βn<12 となるので,整数 snαn に最も近い整数である。

したがって,十分大きい n では dn=snαn=βn である。よって limndn=limnβn=0 である。

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安時間は25分程度で、2次方程式の解の累乗和が満たす漸化式を作ることが中心である。(1) は s0=2 を含めて初期値を明記すると帰納法が自然に書ける。(2) では sn が整数で、しかも αn との差が βn だけであることが決定的である。最も近い整数の議論では、βn<1/2 となる十分大きな n を考えればよい。

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出典: 東北大学 2010年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。