方針
現在の総得点が のとき,次の1回後の得点の期待値をまず式にする。(1)はこの期待値の更新を2回使えばよい。(2)は3回の出目を数え上げるが,最後に出た6がそれ以前を消すので,「6が出ない場合」と「1回目だけが6の場合」に分けると漏れにくい。(3)は(1)で作った1回後の期待値を 以下にする不等式で決まる。
解答
(1)
現在の総得点が であるとする。次に1回サイコロを振った後の総得点は,出目が1から5ならそれぞれ であり,出目が6なら0である。したがって次の1回後の期待値は である。
開始時は なので,1回後の期待値は である。さらに2回後の期待値は,上の式の に1回後の期待値を入れて である。よって である。
(2)
3回の出目は全部で 通りである。
まず,3回とも6が出ない場合を数える。このとき出目はすべて であり,最終得点は3つの出目の和である。全体は 通りである。和が6以下になる通り数は,和が3,4,5,6の場合を数えて 通りである。したがって和が7以上になるものは 通りである。
次に,6が出る場合を考える。2回目または3回目に6が出ると,その時点で総得点が0になり,その後残る加算は高々5なので,3回後の総得点は7以上にならない。したがって可能性があるのは1回目だけが6の場合である。このとき2回目と3回目の出目の和が7以上であればよい。 から までの2数の並びは25通りで,和が6以下のものは 通りである。よって和が7以上のものは 通りである。
したがって有利な出目の並びは 通りであり,求める確率は である。
(3)
(1) で求めたように,現在の総得点が のとき,次に1回振った後の総得点の期待値は である。これが 以下となる条件は である。整理すると なので である。
1回の更新は 。期待値と確率の数え上げの双方の基礎になる。
総評
難度4,計算量4。目安時間は16分。リセットがあるため,単純な和の問題として扱えるのは6が最後に出ていない場合だけである。(2)では「1回目だけ6」は残り2回の和で判定できるが,2回目以降に6が出る場合は7以上にならない。この切り分けを明確にすると数え上げの重複を防げる。 3回目に6が出れば得点は0、2回目に6が出れば残り1回の最大は5なので、7以上の事象から除外できる。