方針
各回の当たり確率は で,球を戻すので試行は独立である。(1)は期待値の加法性,(2)は1回ごとに2人の結果が一致する確率を出して4乗する。(3)は抽選券の総数を とおき,拠出額 と,固定費30万円に景品代の期待値を足した経費を比較する。
解答
(1)
1回のくじで当たる確率は であり,当たったときの景品相当額は10000円である。したがって1回あたりの景品相当額の期待値は 円である。10枚の抽選券で10回引くので,期待値は である。
(2)
1回のくじについて,2人の結果が一致するのは,ともに当たる場合またはともに外れる場合である。したがって1回分の一致確率はである。4回の結果の順序が完全に一致するには,4回すべてで一致すればよい。各回は独立だから,求める確率は である。小数点第3位を四捨五入して である。
(3)
商店街全体で配布する抽選券の枚数を とする。抽選券1枚につき35円を拠出するので,拠出金の総額は である。
一方,管理運営費は300000円である。また,1枚の抽選券に対応する景品代の期待値は(1)で求めた1回あたりの期待値と同じく20円である。したがって経費の期待値は 円である。拠出金で期待経費をまかなうためには が必要十分である。整理して である。
抽選券1枚は1000円の買い物ごとに配布されるので,必要な売り上げ目標は 円以上である。よって である。
抽選券1枚あたりの差額15円が固定費を回収する、と読むと必要枚数が見える。
総評
難度4,計算量4。目安時間は15分。確率の独立性と期待値の加法性を素直に使う問題である。(2)は「当たりの回数が同じ」ではなく「当たり外れの順序が完全に一致」なので,1回ごとの一致確率を4乗する。(3)では景品代を実費でなく期待値として置く点,抽選券枚数から売上金額へ戻す点を落とさない。 小数指定は0.984…を小数第3位で四捨五入して0.98とする。百分率との取り違えに注意する。