方針
未知の定数 C=∫02∣f(t)∣dt を置くと、関数は f(x)=x2−Cx に限られる。あとは C が自己一致条件 C=∫02∣t2−Ct∣dt を満たすように決める。C は絶対値積分なので C≧0 であり、符号が変わる点 t=C が区間内にある場合 0≦C≦2 と、区間外にある場合 C≧2 に分ける。得られた C を必ず元の範囲に照合して f(x) に戻す。
解答
C=∫02∣f(t)∣dt とおく。すると C≧0 であり、条件式から f(x)=x2−Cx である。したがって C は C=∫02∣t2−Ct∣dt を満たす必要がある。
まず 0≦C≦2 の場合を考える。このとき t2−Ct=t(t−C) は 0≦t≦C で 0 以下、C≦t≦2 で 0 以上である。よってC=∫0C(Ct−t2)dt+∫C2(t2−Ct)dt=6C3+(38−2C+6C3)=3C3−2C+38である。したがって C3−9C+8=0 すなわち (C−1)(C2+C−8)=0 である。このうち 0≦C≦2 を満たすのは C=1 だけである。
次に C≧2 の場合を考える。このとき 0≦t≦2 で t2−Ct≦0 だから C=∫02(Ct−t2)dt=2C−38 である。よって C=38 となり、これは C≧2 を満たす。 C<0 は、C=∫02∣f(t)∣dt≧0 に反するので起こらない。以上より f(x)=x2−x,f(x)=x2−38x である。どちらも対応する C について上の自己一致条件を満たすので、これらが求める関数である。
f(t)=t(t−C) の符号が変わる位置 t=C と積分区間 [0,2] の関係で場合分けする。
総評
難度6、計算量6。積分を含む関数方程式だが、積分値を定数 C と置くと2次関数の係数決定に帰着する。核心は ∣t2−Ct∣ の符号分けで、C が区間 [0,2] の中にあるか外にあるかを分ける必要がある。C は絶対値積分なので非負であること、求めた C が仮定した範囲に入っていること、最後に f(x) へ戻すことが採点点である。計算はやや長いので20分強を見込む。
冊子PDFで見る東北大の積分の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 2007年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。