方針
t=3x とおき、x≧−1 を t≧1/3 に移す。(1) は「ある t が存在する」条件なので、a≦t−2t2 の右辺の最大値を求める。(2) は「すべての t」に対する条件であり、1−t の符号が変わる t=1 で分けて a の上下限を決める。
解答
(1)
t=3x とおくと、x≧−1⟺t≧31である。第2不等式は、t>0 より2t+ta≦1⟺a≦t−2t2となる。したがって、連立不等式が解をもつための必要十分条件はa≦t≧1/3max(t−2t2)である。
ϕ(t)=t−2t2 とおくとϕ′(t)=1−4t<0(t≧31)だから、ϕ はこの範囲で単調減少する。最大値は左端 t=1/3 でϕ(31)=31−92=91である。よってa≦91(答)となる。端点 a=1/9 は t=1/3、すなわち x=−1 で実現する。
(2)
同じ置換により、求める条件はt+ta≧a⟺t2+a(1−t)≧0がすべての t≧1/3 で成り立つことである。
1/3≦t<1 では 1−t>0 なのでa≧−1−tt2が必要十分である。右辺を u(t) とおくとu′(t)=(1−t)2t(t−2)<0(31≦t<1)だから、その最大値は t=1/3 のときの −1/6 である。したがってa≧−61を得る。
t=1 では左辺は常に 1 である。t>1 では 1−t<0 なのでa≦t−1t2=t+1+t−11が必要十分である。s=t−1>0 とおけばt−1t2=s+2+s1≧4で、等号は s=1、すなわち t=2 のときに成り立つ。よってa≦4である。
以上を合わせて−61≦a≦4(答)となる。
別解
解法2(2次関数の区間最小値)
方針
置換 t=3x の後、各不等式の左辺を t の上に開く2次関数として扱う。(1) は区間上の最小値が0以下となる条件、(2) は区間上の最小値が0以上となる条件である。(2) では頂点 t=a/2 が t≧1/3 に入るかで分ける。
解答
(1)
t=3x とおくと t≧1/3 であり、連立不等式の第2式はh(t)=2t2−t+a≦0となる。t≧1/3 ではh′(t)=4t−1>0だから、h の区間最小値はh(31)=a−91である。したがって h(t)≦0 を満たす t≧1/3 が存在するための必要十分条件はa−91≦0である。よってa≦91(答)となる。
(2)
条件は、2次関数Fa(t)=t2−at+aがすべての t≧1/3 で非負となることである。頂点は t=a/2 である。
a<2/3 のとき、頂点は区間の左側にあり、Fa は t≧1/3 で増加する。よってt≧1/3minFa(t)=Fa(31)=91+32aである。これが非負となる条件は a≧−1/6 である。
a≧2/3 のとき、頂点は区間内にあるからt≧1/3minFa(t)=Fa(2a)=a−4a2=4a(4−a)である。この範囲では a>0 なので、最小値が非負となる条件は a≦4 である。
2つの場合を合わせて−61≦a≦4(答)となる。
総評
目安時間は18分。指数の正負を t=3x で整理し、x≧−1 からt≧1/3 を正確に移すことが最初の採点点である。(1) は存在条件、(2) は全称条件であり、同じ置換でも最大値と区間最小値のどちらを見るかが異なる。(2) の係数分離では t=1 の前後で不等号が反転するため、符号確認を省略しない。別解の2次関数処理では、頂点 t=a/2 が定義域に入る境目 a=2/3 を明示すると答案が安定する。
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出典: 東北大学 2011年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。