方針
(1) は導関数の符号から で極小値0を得る。さらに を指数化すると、 個から 個へ相加平均・相乗平均を拡張する不等式になる。(2)はこの結果を正の数 に適用し、積が に約分されることと等号条件を確認する。
解答
(1) である。、 で微分するとである。分母 は正なので、 の符号は の符号で決まる。
したがって では 、 では である。よって で極小値をとる。
その値を計算する。 なので である。したがってである。よって極値は極小値だけで、その値は である。
さらに を指数化するとを得る。この不等式を使うと、正の数の相加平均・相乗平均の関係を個数について帰納的に示せる。実際、最初の 個の和を 、 個目を として を適用し、最初の 個に対する相加平均・相乗平均を組み合わせれば、 個に対する同じ不等式が得られる。
(2) とする。正の数 の 個を考える。(1)から帰納的に得られる相加平均・相乗平均の関係よりである。
ここで右辺の積は途中がすべて約分されて である。したがって である。
さらに、 のとき、これらの数はすべて等しくない。実際 である。相加平均・相乗平均で等号が成り立つのはすべての数が等しいときだけなので、今回は等号は成り立たない。よって が成り立つ。
総評
難度6、計算量5。目安時間は22分。(1) は複雑に見える対数式だが、微分すると になり、極小点は一つだけである。代入時には を使うと0がきれいに出る。(2) は相加平均・相乗平均の典型で、積が に望遠的に約分される。 だから数がすべて等しくない、したがって厳密な不等号になる、という等号条件の確認が採点上重要である。 別解監査では、(2)だけなら既知の相加平均・相乗平均を直接用いる短解もあるが、収録解では(1)がその根拠を与える流れまで明示した。