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東北大学 2009年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

eを自然対数の底とし,y=exで表される座標平面上の曲線をCとする.
以下の問いに答えよ.

(1)
実数tに対して,点P(t,et)におけるCの接線をlとする.
lの方程式をtで表せ.

(2)
(1)において,曲線Cと接線lの共有点は点Pのみであることを示せ.

(3)
pqを実数とし,y=log(xp)+qで表される座標平面上の曲線をDとする.
CDが1点のみを共有するようなpqのうちで,2pqが最大となるpqを求めよ.
ただし,対数は自然対数とする.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

指数・対数微分図形と方程式 接線・法線微分による最大最小不等式評価

方針

(1) は指数関数の接線をそのまま求める。(2)は接点を基準にu=xtと置き,eu1+uを微分で示して,接線との共有点が接点だけであることを確認する。(3)ではCDの差を考えると下に突き出ない凸な関数になり,1点のみ共有するには最小値が0,つまり接する必要がある。接点を(t,et)としてp,qを表し,2pqを1変数で最大化する。

解答

最大時の模式図.1点だけ共有するため,差の関数はその点で最小値0をとる.

(1)

y=exの導関数はy=exである。したがって,点P(t,et)における接線の傾きはetであり,接線lyet=et(xt) である。よって y=et(xt)+et である。

(2)

接線と曲線Cの共有点を調べる。x=t+uとおくと,曲線上の点が接線上にもある条件は et+u=etu+et である。et>0で割ると eu=u+1 となる。

ここで ϕ(u)=euu1 とおく。すると ϕ(u)=eu1 であるから,u<0で減少し,u>0で増加する。また ϕ(0)=0 である。したがってϕ(u)0であり,等号はu=0のときだけである。よって共有点はu=0,すなわち x=t の点Pのみである。

(3)

CDが共有点をもつとし,そのx座標をtとする。関数 H(x)=exlog(xp)q を考えると,CDの共有点はH(x)=0の解である。x>pH(x)=ex+1(xp)2>0 だから,Hは下に凸である。またxp+0でもxでもH(x)である。したがって共有点が1点だけであるためには,その点で最小値0をとり,2曲線が接する必要がある。

接点を(t,et)とする。Dの傾きは 1xp なので,接する条件から 1tp=et である。よって p=tet である。また接点がD上にあるので et=log(tp)+q である。tp=etだから et=t+q となり,q=et+t である。

したがって 2pq=2(tet)(et+t)=tet2et である。これを F(t)=tet2et とおく。微分すると F(t)=1et+2et である。F(t)=0は,y=et>0とおくと 1y+2y=0 すなわち y2y2=0 である。よって y=2 であり,t=log2 である。また F(t)=et2et<0 なので,この点で最大となる。

したがって p=tet=log212,q=et+t=2+log2 である。求める値は p=log212,q=2+log2 である。

総評

難度7、計算量6。指数関数と対数関数が1点だけ共有する条件を,接する条件として正当化するところが中心である。差の関数が下に凸で両端で大きくなることを確認すれば,1点共有は最小値0と同値になる。最後の最大化ではp,qを接点の座標tで表し,et=2を導く。目安時間は25分前後。

1点共有を単に「接する」と仮定せず,差 H の狭義凸性と定義域両端での発散から正当化する.最大化後は p<t となり対数の定義域条件も満たす.

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出典: 東北大学 2009年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。