Evolton

東北大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

平面上に長さ3の線分OAを考え,
ベクトルOAaで表す.
0<t<1を満たす実数tに対して,
OP=taとなるように点Pを定める.
大きさ2のベクトルb
aと角θ (0<θ<π)をなすようにとり,
BOB=bで定める.
線分OBの中点をQとし,線分AQと線分BPの交点をRとする.
このとき,どのようにθをとっても
ORABが垂直にならないような
tの値の範囲を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

ベクトル方程式・不等式 ベクトル成分計算内積の利用、範囲評価

方針

交点 ROA=aOB=b の一次結合で表す。R は線分 AQ 上かつ線分 BP 上にあるので、2通りの表示を係数比較すれば ORta+(1t)b の形で出る。直交条件は ORAB=0。ここで a=3b=2ab=6cosθ を代入し、cosθ(1,1) に解をもつ t を調べる。最後に、その補集合が「どのように θ をとっても垂直にならない」範囲である。

解答

OA=aOB=b とおく。条件よりa=3,b=2,ab=abcosθ=6cosθである。また OP=ta,OQ=12b である。

まず R の位置ベクトルを求める。R は線分 AQ 上にあるので、ある実数 λ を用いて OR=(1λ)a+λ2b と書ける。また、R は線分 BP 上にもあるので、ある実数 μ を用いて OR=μta+(1μ)b と書ける。係数を比較して 1λ=μt,λ2=1μ である。第2式から μ=1λ/2 であり、これを第1式へ代入すると 1λ=t(1λ2) である。整理して 1t=λ(1t2) だから、0<t<1 より 2t>0λ=2(1t)2t となる。したがってOR=t2ta+1t2tb=ta+(1t)b2tである。

次に AB=ba であるから、直交条件は ORAB=0 である。分母 2t は正なので、分子だけを調べればよい。{ta+(1t)b}(ba)=t(aba2)+(1t)(b2ab)=t(6cosθ9)+(1t)(46cosθ)=(12t6)cosθ+413tである。

したがって、ORAB が垂直になる θ が存在する条件は (12t6)cosθ+413t=0 を満たす cosθ(1,1) が存在することである。 t=1/2 のとき、左辺は 41312=52 となり、θ によらず0にならない。t1/2 のときは cosθ=13t412t6 である。よって垂直になる θ が存在する条件は 13t412t6<1 である。これは (13t4)2<(12t6)2 と同値であり、整理すると 25t2+40t20<0 すなわち 5t2+8t4<0 である。因数分解して (5t2)(t+2)<0 となる。0<t<1 なので、これは 0<t<25 を意味する。

したがって、ある θ で垂直になるのは 0<t<2/5 のときである。求めるのは、どのように θ をとっても垂直にならない t の範囲なので 25t<1 である。なお t=2/5 では cosθ=1 が必要になるが、問題では 0<θ<π なので θ=π は含まれず、垂直にはならない。

R は2本の線分 AQBP の交点である。図は一例で、θ を動かしても係数表示は変わらない。

総評

交点をベクトルで表し、最後に cosθ の取り得る範囲へ落とす問題である。目安時間は25分。計算の山場は R の位置ベクトルで、AQ 上と BP 上の2表示を丁寧に係数比較できれば後半が見通しやすい。直交条件では ab=6cosθa2=9b2=4 を入れるだけだが、12t6=0 となる t=1/2 の扱いを飛ばさないこと。端点 t=2/5 では cosθ=1 となり、0<θ<π の範囲外であるため含まれる。

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出典: 東北大学 2011年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。