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東北大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

aを実数,zを0でない複素数とする.
zと共役な複素数をzˉで表す.

(1) 次を満たすzを求めよ.z+1az=0(2) 次を満たすzが存在するようなaの範囲を求めよ.zˉ+1az=0(3) 次を満たすzが存在するようなaの範囲を求めよ.z(zˉ)2+zˉaz=0

難易度6/ 10計算量5/ 10目安24

複素数平面方程式・不等式 実部虚部比較、置換、範囲評価

方針

(1)z0 に注意して両辺に z をかけ、2次方程式 z2+za=0 を解く。根が0になるのは a=0 のときだけなので、その根を除外する。(2) は両辺に z をかけると z2+za=0 となり、虚部比較から z が実数でなければならない。結局、非零の実数解をもつ2次方程式の条件になる。(3) も両辺に z をかけ、z2zˉ2=z4zzˉ=z2 を使って r=z2>0 の2次方程式に直す。

解答

(1) z0 なので、与式 z+1az=0 の両辺に z をかけることができる。すると z2+za=0 である。したがって z=1±1+4a2 である。ただし、1+4a<0 のときは平方根を虚数で表して z=1±i14a2 となる。

また、z=0 は問題の条件で除かれている。2次方程式 z2+za=0z=0 を代入すると a=0 だから、0が根になるのは a=0 のときだけである。このとき根は 0,1 なので、許される解は z=1 のみである。

よって、答えは次のようにまとめられる。{z=1±1+4a2(a14, a0),z=1(a=0),z=1±i14a2(a<14).ただし a=1/4 のときは、上の第1行で重解 z=1/2 を表している。

(2)
与式 zˉ+1az=0 の両辺に z をかけると zzˉ+za=0 すなわち z2+za=0 である。

ここで z2a は実数である。したがって上式の虚部を比較すると、z の虚部は0でなければならない。よって z は非零の実数である。z=x (x0) とおくと x2+xa=0 である。

この2次方程式が実数解をもつ条件は判別式より 1+4a0 である。すなわち a14 である。さらに a=0 のときは根が 0,1 であり、非零の根 1 が存在するので除外する必要はない。したがって求める範囲は a14 である。

(3)
与式 z(zˉ)2+zˉaz=0 の両辺に z をかけると z2(zˉ)2+zzˉa=0 である。ここで z2(zˉ)2=(zzˉ)2=z4,zzˉ=z2 だから z4+z2a=0 となる。 r=z2 とおくと、z0 より r>0 であり、条件は r2+ra=0 を満たす r>0 が存在することである。これは a=r2+r を満たす r>0 が存在することと同じである。r>0 なら r2+r>0 であるから、必要条件として a>0 である。

逆に a>0 なら、関数 r2+rr>0 で0より大きい値を連続的にとり、r を大きくするといくらでも大きくなる。実際、方程式 r2+ra=0 の正の解は r=1+1+4a2>0 である。この r に対して z2=r となる複素数 z を選べばよい。

したがって求める範囲は a>0 である。

総評

共役複素数を含む式を、zzˉ=z2 によって実数条件へ落とす問題である。目安時間は24分。(1) は通常の2次方程式だが、問題で z0 とされているため、a=0 のときに出る根 0 を除く必要がある。(2) は z2+za=0 の虚部を見て z が実数に限られることを示すのが採点点である。(3) は z2(zˉ)2=z4 と変形できれば、r=z2>0 の問題になる。存在範囲では、r0 ではなく r>0 であることを使い、結論が a0 ではなく a>0 になる点に注意したい。

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出典: 東北大学 2011年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。