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東北大学 2010年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第2問

△OABにおいて,辺OAを1:1に内分する点をM,
辺OBを2:1に内分する点をNとし,線分ANと線分BMの交点をPとする.
以下の問いに答えよ.

(1)
ベクトルOP→をOA→とOB→を用いて表せ.

(2)
∣OA→∣=1とする.
辺OAを含む直線をl,辺OBを含む直線をmとする.
△ABPの外接円がl,mに接するとき,
内積OA→⋅OB→を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安28分

ベクトル、図形と方程式 ベクトル成分計算、円の性質、内積の利用

方針

(1) は AN 上と BM 上の2通りで P を表し,係数比較で交点を求める。(2) は座標を入れて,A=(1,0),B=(rcos⁡θ,rsin⁡θ) とおく。外接円が直線 OA,OB に接するなら接点はそれぞれ A,B であり,中心から接点への半径が各直線に垂直になる。この条件からまず OB=1 を導き,さらに P が円周上にある条件で内積を求める。

解答

(1) OA→=a⃗,OB→=b⃗ とおく。M は OA の中点だから OM→=12a⃗ であり,N は OB を 2:1 に内分する点だから ON→=23b⃗ である。

点 P は線分 AN 上にあるので,ある実数 s を用いて OP→=(1−s)a⃗+s⋅23b⃗ と表せる。また P は線分 BM 上にもあるので,ある実数 t を用いて OP→=t⋅12a⃗+(1−t)b⃗ と表せる。

係数を比較すると 1−s=t2,2s3=1−t である。第1式から t=2(1−s) であり,これを第2式に代入すると 2s3=1−2(1−s)=2s−1 である。したがって 2s=6s−3,s=34 である。よってOP→=(1−34)a⃗+34⋅23b⃗=14a⃗+12b⃗.したがってOP→=14OA→+12OB→である。

(2)
座標を入れて計算する。∣OA→∣=1 なので A=(1,0) とおく。また B=(rcos⁡θ,rsin⁡θ) とおく。ここで r=OB である。c=cos⁡θ,s=sin⁡θ と書けば B=(rc,rs) である。

外接円は点 A,B を通る。さらに直線 OA に接するので,接点は A であり,円の中心を S とすると SA⊥OA である。同様に,直線 OB に接するので接点は B であり,SB⊥OB である。

半径は同じだから SA=SB である。直角三角形 OAS と OBS を見ると OS2=OA2+SA2=1+SA2 であり,また OS2=OB2+SB2=r2+SB2 である。SA=SB より 1=r2 となる。r>0 だから r=1 である。

したがって B=(c,s) である。円の中心は SA⊥OA より S=(1,h) とおける。また SB⊥OB より (S−B)⋅B=0 である。すなわち (1−c,h−s)⋅(c,s)=0 なので c(1−c)+s(h−s)=0. c2+s2=1 を用いると c+hs−1=0 であり,h=1−cs である。

(1)
より P=14A+12B=(14+c2,s2) である。P が外接円上にあるためには SP2=SA2=h2 であればよい。左辺から右辺を引くと(14+c2−1)2+(s2−h)2−h2=4c2+4c+4s2−716.c2+s2=1 より,これは 4c−316 である。したがって 4c−3=0,c=34 である。

求める内積はOA→⋅OB→=∣OA∣∣OB∣cos⁡θ=1⋅1⋅34=34である。

交点と接円の配置

外接円は直線 OA,OB にそれぞれ A,B で接する。

別解

解法2(円の方程式)

方針

(1) は2本の中線型の線分を係数表示する。(2)では円をベクトル方程式 ∣x⃗∣2+c⃗⋅x⃗+d=0 とおき、A,B における接線方向がそれぞれ OA→,OB→ である条件を使う。円周上の点 P を代入すれば内積が直接決まる。

解答

(1) OA→=a⃗,OB→=b⃗とおく。P∈AN よりOP→=(1−s)a⃗+2s3b⃗,P∈BM よりOP→=t2a⃗+(1−t)b⃗と書ける。係数比較から1−s=t2,2s3=1−tであり、s=3/4 を得る。したがってOP→=14a⃗+12b⃗.(2)
円上の点を表すベクトルを x⃗ とし、外接円の方程式を∣x⃗∣2+c⃗⋅x⃗+d=0とおく。ここで ∣a⃗∣=1 である。

円は直線 OA に A で接する。したがって (2) の A における法線ベクトル 2a⃗+c⃗ は a⃗ と直交するので(2a⃗+c⃗)⋅a⃗=0,c⃗⋅a⃗=−2.さらに A をこの円の方程式に代入すると1−2+d=0,d=1.同様に、B における接線方向は b⃗ だからc⃗⋅b⃗=−2∣b⃗∣2.これと B を円の方程式に代入した式、さらに d=1 を合わせると∣b⃗∣2−2∣b⃗∣2+1=0,∣b⃗∣=1.q=a⃗⋅b⃗ とおく。(1)で求めた OP→ よりp⃗=OP→=14a⃗+12b⃗.d=1 と ∣b⃗∣=1 を用いると∣p⃗∣2=516+q4,c⃗⋅p⃗=−12−1=−32.P も円周上なので円の方程式に代入して516+q4−32+1=0.よってq=34.したがってOA→⋅OB→=34である。

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中6。目安時間は28分程度で、前半の交点ベクトルと後半の円の接線条件をつなぐ問題である。(1) は AN と BM の2表現を係数比較するだけだが、(2) では外接円が直線 OA,OB に接するため接点が A,B になることを明確にする必要がある。中心から接点への半径が直線に垂直であることを使うと、まず OB=1 が出て,残りは P が円周上にある条件の計算に集中できる。

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出典: 東北大学 2010年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。