方針
2つの放物線の交点の x 座標を求める方程式を作り、a=1 で一次式になる場合を先に分ける。a>1 では判別式で異なる2点を確認する。交点を結ぶ直線の傾きは、放物線 D 上の2点 u,v に対する差商 a(u+v)+a で表し、解と係数の関係で a だけの関数にして最大化する。
解答
(1)
交点の x 座標は x2−ax−a=ax2+ax を満たす。整理すると (1−a)x2−2ax−a=0 である。 a=1 のとき、この方程式は −2x−1=0 となり、交点は1個だけである。したがって異なる2点で交わるためには a>1 の場合を考えればよい。 a>1 のときは2次方程式であり、判別式を Δ とすると Δ=(−2a)2−4(1−a)(−a)=4a2+4a(1−a)=4a である。a>1 では Δ>0 なので、異なる2つの実数解をもつ。よって求める範囲は a>1 である。
(2)
2つの交点の x 座標を u,v とする。(1) の2次方程式について、解と係数の関係より u+v=1−a2a である。
交点は放物線 D:y=ax2+ax 上にもあるので、2交点を結ぶ直線の傾き m は m=v−u(av2+av)−(au2+au) である。u=v だから、m=a(u+v)+a となる。したがって m=a⋅1−a2a+a=1−aa(a+1) である。 a>1 なので、s=a−1 とおくと s>0 であり、m=−a−1a(a+1)=−s(s+1)(s+2)=−(s+3+s2)である。s>0 に対して s+s2≧22 であり、等号は s=2 のときに成り立つ。よって m が最大となるのは s=2,a=1+2 のときである。このとき m=−(3+22) である。
総評
難度5、目安時間20分。交点条件では a=1 のときだけ二次方程式でなくなるため、ここを分けておくと答案が安定する。傾き m は交点座標を直接求めず、u+v だけで表すのが採点上の見せ場である。典型ミスは 1−a の符号を落として m の最大・最小を逆にすること、また a>1 の条件を使わずに相加相乗平均を適用することである。
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出典: 東北大学 2013年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。