方針
anは感染源となった人から始まる累計感染者数である。n+2日後には,n+1日後までの感染者に加えて,n日後までに感染していた人がそれぞれ2人ずつ新たに感染させるので,an+2=an+1+2anとなる。一般項は,得られた式を帰納法で確認してもよいし,an+1+anが2倍されることから導いてもよい。(3)は公式にn=13,14を代入して,初めて1万人を超える日を確認する。
解答
(1) n+1日後までの感染者はan+1人である。また,n日後までに感染していたan人が,それぞれ2人ずつ新たに感染させる。したがってan+2=an+1+2an(n=1,2,…).(2) 初期値はa1=1,a2=3である。bn=an+1+anとおくとbn+1=an+2+an+1=2(an+1+an)=2bn.b1=4よりbn=2n+1,したがってan+1=2n+1−anである。これを用いる帰納法でan=32n+1+(−1)nを得る。実際,n=1で成立し,nで成立するとan+1=2n+1−32n+1+(−1)n=32n+2+(−1)n+1.(3) (1)とan>0からan+2−an+1=2an>0であり,数列は狭義単調増加する。一方a13=5461<10000,a14=10923>10000.よって初めて1万人を超えるのは14日後である。
別解
解法2
方針
(1) は感染から2日後に初めて新たな感染を起こす人の範囲を累計数で数える。(2)は漸化式an+2=an+1+2anの特性方程式を因数分解し,初期値から2つの係数を決定する。(3)は連続する2項を比較して「初めて」を確認する。
解答
(1) n+2日後には,n+1日後までの感染者an+1人に加え,n日後までに感染していたan人がそれぞれ2人ずつ新たに感染させる。したがってan+2=an+1+2an(n=1,2,…).(2) 特性方程式はr2−r−2=(r−2)(r+1)=0.よってan=A2n+B(−1)nと表せる。初期値から2A−B=1,4A+B=3であり,A=2/3,B=1/3を得る。したがってan=32n+1+(−1)n.(3) 漸化式とan>0からan+2−an+1=2an>0であり,数列は狭義単調増加する。またa13=5461<10000<10923=a14.したがって感染者数が初めて1万人を超えるのは14日後である。
総評
難度5,計算量4。目安時間は22分。漸化式では,n+2日後に新規感染を起こす基準が「n日後までに感染済み」であることを説明し,増分を2anとする部分が最重要である。一般項は補助数列でも特性方程式でもよいが,初期値2つを使って係数を確定する。最後はa13とa14の両方を示し,「14日後に初めて」という条件まで保証する。
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出典: 東北大学 2016年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。