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東北大学 2016年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

あるウイルスの感染拡大について次の仮定で試算を行う。
このウイルスの感染者は感染してから1日の潜伏期間をおいて,
2日後から毎日2人の未感染者にこのウイルスを感染させるとする。
新たな感染者1人が感染源となったn日後の感染者数をan人とする。
たとえば,1日後は感染者は増えずa1=1で,
2日後は2人増えてa2=3となる。
以下の問いに答えよ。

(1) an+2an+1an (n=1,2,3,)
間に成り立つ関係式を求めよ。

(2) 一般項anを求めよ。

(3) 感染者数が初めて1万人を超えるのは何日後か求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安22

数列 漸化式の変形、特性方程式、範囲評価

方針

anは感染源となった人から始まる累計感染者数である。n+2日後には,n+1日後までの感染者に加えて,n日後までに感染していた人がそれぞれ2人ずつ新たに感染させるので,an+2=an+1+2anとなる。一般項は,得られた式を帰納法で確認してもよいし,an+1+anが2倍されることから導いてもよい。(3)は公式にn=13,14を代入して,初めて1万人を超える日を確認する。

解答

(1) n+1日後までの感染者はan+1人である。また,n日後までに感染していたan人が,それぞれ2人ずつ新たに感染させる。したがってan+2=an+1+2an(n=1,2,).(2) 初期値はa1=1,a2=3である。bn=an+1+anとおくとbn+1=an+2+an+1=2(an+1+an)=2bn.b1=4よりbn=2n+1,したがってan+1=2n+1anである。これを用いる帰納法でan=2n+1+(1)n3を得る。実際,n=1で成立し,nで成立するとan+1=2n+12n+1+(1)n3=2n+2+(1)n+13.(3) (1)とan>0からan+2an+1=2an>0であり,数列は狭義単調増加する。一方a13=5461<10000,a14=10923>10000.よって初めて1万人を超えるのは14日後である。

別解

解法2

方針

(1) は感染から2日後に初めて新たな感染を起こす人の範囲を累計数で数える。(2)は漸化式an+2=an+1+2anの特性方程式を因数分解し,初期値から2つの係数を決定する。(3)は連続する2項を比較して「初めて」を確認する。

解答

(1) n+2日後には,n+1日後までの感染者an+1人に加え,n日後までに感染していたan人がそれぞれ2人ずつ新たに感染させる。したがってan+2=an+1+2an(n=1,2,).(2) 特性方程式はr2r2=(r2)(r+1)=0.よってan=A2n+B(1)nと表せる。初期値から2AB=1,4A+B=3であり,A=2/3,B=1/3を得る。したがってan=2n+1+(1)n3.(3) 漸化式とan>0からan+2an+1=2an>0であり,数列は狭義単調増加する。またa13=5461<10000<10923=a14.したがって感染者数が初めて1万人を超えるのは14日後である。

総評

難度5,計算量4。目安時間は22分。漸化式では,n+2日後に新規感染を起こす基準が「n日後までに感染済み」であることを説明し,増分を2anとする部分が最重要である。一般項は補助数列でも特性方程式でもよいが,初期値2つを使って係数を確定する。最後はa13a14の両方を示し,「14日後に初めて」という条件まで保証する。

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出典: 東北大学 2016年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。