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東北大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

a,bを実数とする。曲線Cと直線lをC:y=∣x2−4∣,l:y=ax+bで定める。

(1) lが点(−2,0)を通り,lとCがちょうど3つの共有点をもつようなa,bの条件を求めよ。

(2) lとCがちょうど3つの共有点をもつような点(a,b)の軌跡をab平面上に図示せよ。

難易度7/ 10計算量7/ 10目安32分

関数、図形と方程式 場合分け、接線・法線、グラフの概形

方針

Cをx≦−2,−2≦x≦2,x≧2の3部分に分け,それぞれy=x2−4,y=4−x2,y=x2−4として交点を数える。(1)は(−2,0)を通るのでb=2aとし,中央部分と右外側部分に現れる追加交点の有効範囲を調べる。(2)は共有点数が3になる仕組みを,中央弧への内点接線で1点が重なる場合と,尖点を通って左右の式の交点が重なる場合に分類する。端点では重複数が変わるため,不等号の開閉を必ず確認する。

解答

曲線Cはy={x2−4(x≦−2),4−x2(−2≦x≦2),x2−4(x≧2)である。

(1)
直線lが(−2,0)を通るので 0=−2a+b,b=2a である。

中央部分−2≦x≦2との交点は 4−x2=ax+2a すなわち x2+ax+2a−4=0 で決まる。この方程式はx=−2を解にもち,もう一つの解はx=2−aである。これが中央部分の内部にある条件は −2<2−a<2 より 0<a<4 である。

外側部分との交点は x2−4=ax+2a すなわち x2−ax−2a−4=0 で決まる。この方程式もx=−2を解にもち,もう一つの解はx=a+2である。これが右側部分x>2にある条件はa>0である。

したがって,(−2,0)のほかに中央部分の内部で1点,右側部分で1点をもつための条件は 0<a<4 である。よって b=2a,0<a<4 である。

(2)
共有点がちょうど3個になるのは,4個になり得る交点のうち1組が重なる場合である。重なり方は,中央部分y=4−x2への接線になる場合,または尖点(−2,0),(2,0)を通る場合に分けられる。

まず中央部分の内点x=tにおける接線を考える。y=4−x2の接線の傾きは−2tであるから a=−2t,b=4+t2 である。−2<t<2より∣a∣<4であり,t=−a/2を代入して b=4+a24,−4<a<4 を得る。このとき中央部分では接点が1個に重なり,外側部分に左右1個ずつ交点があるので,共有点はちょうど3個である。

次に左の尖点(−2,0)を通る場合は,(1)と同様に b=2a,0<a<4 である。

右の尖点(2,0)を通る場合はb=−2aである。中央部分ではx=2のほかにx=−a−2,外側部分ではx=2のほかにx=a−2が現れる。これらがそれぞれ中央の内部と左外側に入る条件は −4<a<0 である。したがって b=−2a,−4<a<0 を得る。

以上より,求める軌跡は b=4+a24(−4<a<4), b=2a(0<a<4),b=−2a(−4<a<0) の3部分である。

別解

解法2

方針

外側と中央の交点方程式をそれぞれQ+(x)=0,Q−(x)=0と置く。共有点が3個になる退化を,中央部分で判別式が0になる場合と,両方の式が端点x=±2を共有する場合に代数的に分類する。

解答

外側y=x2−4および中央y=4−x2との交点方程式をQ+(x)=x2−ax−b−4=0,Q−(x)=x2+ax+b−4=0とおく。ただしQ+の根は∣x∣≧2,Q−の根は∣x∣≦2のものだけを採用する。

(1) (−2,0)を通るのでb=2aである。このときQ−(x)=(x+2)(x+a−2),Q+(x)=(x+2)(x−a−2).端点x=−2のほか,中央部分にx=2−a,右外側にx=a+2が現れる条件は0<a<4である。よってb=2a,0<a<4.(2) 通常は交点が偶数個ずつ現れるので,3個になるには次のどちらかの退化が必要である。

中央部分で接する場合,Q−の判別式が0だからa2−4(b−4)=0,b=4+a24.重根x=−a/2が中央の内点にある条件は−4<a<4である。

端点x=−2を共有する場合はb=2aであり,(1)から0<a<4である。端点x=2を共有する場合は対称性によりb=−2a,−4<a<0.以上より軌跡はb=4+a24(−4<a<4),b=2a(0<a<4),b=−2a(−4<a<0)の3部分である。

総評

難度7,計算量7。目安時間は32分。絶対値グラフの端点x=±2では2つの式が同じ点を表すため,方程式の解の個数をそのまま足すと過大計数になる。接線で交点が重なる場合と尖点で重なる場合を分け,端点a=±4,0を除く理由まで書けるかが得点差になる。図示では放物線状の弧と2本の線分状の軌跡を,開区間で示すことが重要である。

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出典: 東北大学 2017年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。