問題
を実数とし,とする。
とおく。
(1) を求めよ。
(2) をとを用いて表せ。
(3) 次の極限を求めよ。
出典:東北大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第6問
方針
解法1
(1)はの原始関数を,微分して戻る形で求める。(2)はを積和公式でとに分ける。(3)は4つの三角関数の積を積和公式で余弦の和に展開し,定数項だけが極限に残ることを(1)の評価式から示す。振動項はの形になり,分母がで増えるため0に近づく。
解法2
複素指数関数を使い,を複素積分の実部として求める。(3)では三角関数積のフーリエ展開における定数項を取り出し,非零周波数の積分がで消えることを評価する。
解答
解法1
(1)
である。したがって
であり,
である。
(2)
積和公式より である。よって である。
(3)
とおく。積和公式を順に用いると
である。したがって,求める積分をとおくと
である。
(1)の式から,正の定数に対して であり,その絶対値はで0に近づく。実際,分母はで,分子は高々の程度で増えるだけである。
したがって極限に残るのは定数項だけであり, である。
解法2
(1)
はの実部であるから
分母を実数化して実部を取ると
(2)
積和公式から
なので
(3)
複素指数関数を掛け合わせて同じ周波数をまとめると
したがって求める式は
である。正の定数について,(1)から
よって極限に残るのは定数項だけであり,答えは
である。