方針
(1) はの原始関数を,微分して戻る形で求める。(2)はを積和公式でとに分ける。(3)は4つの三角関数の積を積和公式で余弦の和に展開し,定数項だけが極限に残ることを(1)の評価式から示す。振動項はの形になり,分母がで増えるため0に近づく。
解答
(1) である。したがってであり,である。
(2)
積和公式より である。よって である。
(3) とおく。積和公式を順に用いるとである。したがって,求める積分をとおくとである。
(1) の式から,正の定数に対して であり,その絶対値はで0に近づく。実際,分母はで,分子は高々の程度で増えるだけである。
したがって極限に残るのは定数項だけであり, である。
別解
解法2
方針
複素指数関数を使い,を複素積分の実部として求める。(3)では三角関数積のフーリエ展開における定数項を取り出し,非零周波数の積分がで消えることを評価する。
解答
(1) はの実部であるから分母を実数化して実部を取ると(2) 積和公式からなので(3) 複素指数関数を掛け合わせて同じ周波数をまとめるとしたがって求める式はである。正の定数について,(1)からよって極限に残るのは定数項だけであり,答えはである。
総評
難度7,計算量7。目安時間は32分。前半の積分公式は標準だが,(3)では三角関数の積を正しく展開できるかでほぼ決まる。定数項を落とすと極限全体が消えてしまう。振動項が0に近づく理由は感覚で済ませず,(1)のを使って分母の増大を示すと説得力がある。