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東北大学 2019年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

nを正の整数とする。

(1) 次の等式が成り立つことを示せ。{1+2∑k=1ncos⁡(kx)}sin⁡x2=sin⁡((n+12)x)(2) 次の方程式の解xをすべて求めよ。∑k=1ncos⁡(kx)=0

難易度5/ 10計算量4/ 10目安16分

三角関数 三角比の利用、式変形、場合分け

方針

(1) は積和公式 2sin⁡x2cos⁡kx を使い、k=1 から n まで足すと中間項が消えることを示す。(2)では x=2mπ が解でないことを先に除外し、(1)の恒等式に ∑cos⁡(kx)=0 を代入する。あとは sin⁡A=sin⁡B の一般解を2種類に分け、最初の種類では x=2mπ を除外する。

解答

(1)
積和公式より2sin⁡x2cos⁡(kx)=sin⁡(k+12)x−sin⁡(k−12)xである。これを k=1,2,…,n について足すと、右辺の中間項が打ち消し合い、2∑k=1ncos⁡(kx)sin⁡x2=sin⁡(n+12)x−sin⁡x2を得る。両辺に sin⁡x2 を加えると{1+2∑k=1ncos⁡(kx)}sin⁡x2=sin⁡(n+12)xである。よって示された等式が成り立つ。

(2) x=2mπ のとき、cos⁡(kx)=1 だから ∑k=1ncos⁡(kx)=n となり、解ではない。したがって以下では sin⁡x2≠0 としてよい。 ∑k=1ncos⁡(kx)=0 とすると、(1)より sin⁡(n+12)x=sin⁡x2 である。sin⁡A=sin⁡B の一般解を用いると、(n+12)x=x2+2lπ または (n+12)x=π−x2+2lπ である。前者から x=2lπn を得る。ただし l が n の倍数のときは x=2mπ となり解ではない。

後者からは (n+1)x=(2l+1)π なので x=(2l+1)πn+1 を得る。こちらは x=2mπ にはならない。

以上より、求める解はx=2lπn(l∈Z, n∤l),x=(2l+1)πn+1(l∈Z)である。

別解

解法2(余弦の和の公式で因数分解する)

方針

余弦の等差数列の和を sin⁡(nx/2)cos⁡((n+1)x/2)/sin⁡(x/2) と表す。(1)を導いた後、(2)は分子の2因子をそれぞれ0とし、分母が0になる値だけを除く。

解答

(1)
sin⁡(x/2)≠0 のとき、余弦の和の公式から∑k=1ncos⁡(kx)=sin⁡nx2cos⁡(n+1)x2sin⁡x2.したがって(1+2∑k=1ncos⁡(kx))sin⁡x2=sin⁡x2+2sin⁡nx2cos⁡(n+1)x2=sin⁡(n+12)x.sin⁡(x/2)=0 の場合も両辺は0なので、等式はすべての実数 x で成り立つ。

(2)
x=2mπ では和が n となるため解ではない。したがって sin⁡(x/2)≠0 としてよい。和の公式からsin⁡nx2cos⁡(n+1)x2=0.第1因子が0ならx=2lπn.ただし l が n の倍数なら x=2mπ となるので除く。第2因子が0ならx=(2l+1)πn+1.ゆえにx=2lπn(l∈Z, n∤l),x=(2l+1)πn+1(l∈Z).

総評

難度5、目安時間16分。三角関数の和を積和公式で望遠和にする標準問題である。(2)では sin⁡x2=0 の場合を先に除外しないと、(1)からの変形で余計な解を含めやすい。sin⁡A=sin⁡B の一般解は2系列あり、x=2lπn の系列だけ l が n の倍数でないという除外条件が必要になる。

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出典: 東北大学 2019年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。