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東北大学 2019年度
後期・理系数学 後期 第6問

問題

複素数平面上の互いに異なる4点を考える。

(1) 次の等式が成立することを示せ。

(2) 2つの等式

が成り立つとき,2つの直線は平行であることを示せ。

(3) 2つの等式(*),(**)が成り立ち,4点が同一直線上にないならば,これらの4点はある直線に関して対称な四角形の頂点となることを示せ。

出典:東北大学 2019年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第6問

方針

解法1(回転して反射軸を読む)

(1)は両辺を展開して、差として現れる項が打ち消されることを確認する。(2)では(1)から、等号 (*) が成り立つ条件は であると分かる。図形全体を回転して を正の実数にし、 から と置くと、等号条件から が得られる。これは同じ直線に関する反射を表すので、平行性と対称性が読める。

解法2(反射写像を直接作る)

(1)の等式から等号条件を取り出す。 を使って絶対値1の複素数 を作ると、2組の点が同じ写像 で移り合うことが分かる。

解答

解法1(回転して反射軸を読む)

(1)

右辺の最後の項を展開する。

である。したがって

である。よって示す等式が成り立つ。

(2)

(1)より、等式 (*) が成り立つことは すなわち と同値である。

図形全体を原点のまわりに回転しても、平行性や対称性は変わらない。そこで を正の実数としてよい。 より、ある実数 を用いて と書ける。4点は互いに異なるので であり、 としてよい。等号条件から である。

直線 の方向を表す複素数は である。一方、 と書けば

であり、 である。したがって の比は実数である。よって2つの直線 は平行である。

(3)

(2)と同じ表示を用いる。直線 を考える。この直線に関する反射は、複素数 へ移す操作である。 は正の実数であり、 であるから、点Aと点Bはこの直線に関して対称である。また であるから、点Cと点Dも同じ直線に関して対称である。

4点が同一直線上にないなら、これら4点は退化せず、2組の対称な点の組として1つの四角形の頂点になる。したがって、4点 はある直線に関して対称な四角形の頂点となる。

解法2(反射写像を直接作る)

(1)

右辺を展開すると

(2)

(1)と等式(*)から

を得る。もし なら (**) から となってAとBが一致するので、 である。そこで

とおく。(**)より であり、

写像

は、 と書けば直線 に関する反射である。したがって線分ABとCDはいずれもこの反射軸に垂直であり、

(3)

上で作った同じ反射

を満たす。すなわちAとB、CとDは同一の直線に関してそれぞれ対称である。4点が同一直線上にないという条件により退化しない四角形を作るので、4点はこの直線に関して対称な四角形の頂点となる。

東北大学 2019年度 後期 第6問の図1