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東北大学 2019年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

1枚のコインを投げる試行を繰り返し,数列{an} (n=1,2,3,)を次のように定める。

(i) 1回目の試行において表が出たとき,a1=0とする。

(ii) 1回目の試行において裏が出たとき,a1=1とする。

(iii) n2について,n回目の試行において表が出たとき,an=an1とする。

(iv) n2について,n回目の試行において裏が出たとき,an=an1+2n1とする。

以下の問いに答えよ。

(1) a10210を3で割った商に等しくなったとき,
1回目から10回目の試行におけるコインの表裏の出方を求めよ。

(2) 1回目から100回目の試行においてコインの表がちょうど4回出たとき,
a10021003より小さくなる条件付き確率を求めよ。

難易度7/ 10計算量5/ 10目安30

確率場合の数整数 数え上げ、条件付き確率、範囲評価

方針

an は、裏が出た回に対応する2進法の桁を1にした数である。(1)は 210 を3で割った商を2進法で表せば、裏が出た回が読める。(2)は表が出た回の集合 H を用いて、a100=21001jH2j1 と表す。条件 a100<2100/3 は高位4桁の選び方の不等式になり、最大桁から順に必要条件を詰めて数える。

解答

(1) a10 は、裏が出た回に対応する 20,21,,29 を足した数である。210=1024 であり、これを3で割った商は 341 である。これを2の累乗の和で表すと 341=28+26+24+22+20 である。

したがって、裏が出たのは 1,3,5,7,9 回目であり、表が出たのは 2,4,6,8,10 回目である。よって出方は、1回目から順に「裏、表、裏、表、裏、表、裏、表、裏、表」である。

(2)
1回目から100回目のうち、表が出た回の集合を H とする。表はちょうど4回なので、H{1,2,,100} の4個の元からなる部分集合である。裏が出た回の桁が1になるので a100=21001jH2j1 である。 21001(mod3) なので q=210013 は整数である。a100<21003 は、a100 が整数であることから a100q と同値である。したがって jH2j121001q=2(21001)3 である。右辺は 2(21001)3=299+297++21 である。

ここで指数で数えるため、E={j1jH} とおく。E0,1,,99 から4個選ぶ集合である。条件は eE2e299+297++21 である。

まず 99E が必要である。もし最大指数が98以下なら、最大でも 298+297+296+295<299 となり、右辺に届かないからである。 99E とする。さらに 98E なら、残り2個の指数は 0 から97までの中から自由に選べる。これは 98C2 通りである。

次に 98E とする。このとき 97E が必要である。もし最大が96以下なら、残り3個の和は右辺の 297 に届かないからである。99,97E98E のもとで、残り2個を選ぶ。 96E なら、もう1個は 0 から95まで自由に選べるので96通りである。96E の場合は、9594 をともに選ぶ場合だけが条件を満たす。実際、295+294 は残りの必要量 295+293++21 以上であり、94 より小さい指数では足りない。

したがって条件を満たす表の出方は 98C2+96+1=4753+97=4850 通りである。表がちょうど4回出る出方は全体で 100C4 通りで、どれも同様に確からしい。よって条件付き確率は 4850100C4=21617 である。

別解

解法2(2進表示を辞書順に比較する)

方針

表を0、裏を1として、1回目から順に2進表示の下位桁から対応させる。(2)では向きを高位桁から読むため、100回目から1回目への0・1列を考え、基準値 010101 と辞書順に比較する。

解答

(1)
j 回目が裏なら 2j1 が加わり、表なら加わらない。したがって a10 の2進表示は、10回目から1回目の順に表を0、裏を1として並べたものになる。21013=341=(0101010101)2.210 を3で割った商も341なので、1回目から順に読むと裏、表、裏、表、裏、表、裏、表、裏、表である。

(2)
a100 は整数だからa100<21003a100210013と同値である。右辺の100桁の2進表示は01010101である。

表がちょうど4回という条件は、100桁中の0がちょうど4個ということである。高位桁から基準列と比較すると、条件を満たす列は次の3種類に尽きる。先頭の形残る0の置き方00残り98桁から2個0100残り96桁から1個0101001111通りしたがって有利な出方は98C2+96+1=4850通りである。表が4回出る全出方は 100C4 通りなので4850100C4=21617.

総評

難度7、目安時間30分。an を2進法で読むことが第一の鍵である。(2)は「表が出た回」はその桁を0にする操作なので、表の回に対応する2の累乗の和が十分大きい条件に変わる。高位桁から順に判定すると、100回目は必須、99回目を含む場合は自由度が大きく、99回目を含まない場合にも追加で97・96回目などのケースが残る。ここを「99回目と100回目が必要」とだけ判断すると数え落としになる。

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出典: 東北大学 2019年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。