Evolton

東北大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

xy平面における曲線y=sin⁡xの2つの接線が直交するとき,
その交点のy座標の値をすべて求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安14分

三角関数、微分 接線・法線、三角比の利用、場合分け

方針

曲線 y=sin⁡x の x=α における接線の傾きは cos⁡α である。2本の接線が直交するには傾きの積が −1 でなければならず、cos⁡x の値域から、傾きは一方が1、他方が −1 に限られる。そこで x=2kπ と x=(2l+1)π における接線を求め、交点の y 座標を列挙する。

解答

曲線 y=sin⁡x の x=α における接線の傾きは cos⁡α である。2つの接線が直交するためには、傾きの積が −1 でなければならない。すなわち、接点の x 座標を α,β とすると cos⁡αcos⁡β=−1 である。 −1≦cos⁡x≦1 であるから、この等式が成り立つには、一方が1、他方が −1 でなければならない。よって接点は α=2kπ,β=(2l+1)π と書ける。ただし k,l は整数である。 x=2kπ における接線は y=x−2kπ であり、x=(2l+1)π における接線は y=−x+(2l+1)π である。交点では x−2kπ=−x+(2l+1)π だから、その y 座標は y=x−2kπ=(2l+1)π−2kπ2=(2(l−k)+1)π2 である。

逆に、任意の整数 m に対して m=l−k となる整数 k,l を取れば、この値は実際に得られる。したがって求める値は (2m+1)π2(m∈Z) である。

別解

解法2(切片から交点を読む)

方針

直交するための傾きが 1,−1 に限られることを確認した後、それぞれの接線族を切片の形で書く。2直線の式を加えれば交点の y 座標が直接得られる。

解答

接点の x 座標を α,β とすると、接線の傾きはそれぞれ cos⁡α,cos⁡β である。直交条件はcos⁡αcos⁡β=−1.両因子の絶対値は 1 以下だから、傾きは 1 と −1 に限られる。

傾き 1 の接線は x=2kπ におけるy=x−2kπであり、傾き −1 の接線は x=(2l+1)π におけるy=−x+(2l+1)πである。2式を加えると、交点の y 座標は2y=(2l+1)π−2kπ.したがってy=(2(l−k)+1)π2.l−k は任意の整数を動くので、求める値はy=(2m+1)π2(m∈Z)である。

総評

難度5、目安時間14分。直交条件から傾きの積が −1 になることと、cos⁡x の値域を組み合わせるのが核心である。積が −1 になるには 1 と −1 の組しかないため、接点は正弦曲線の極値点に限られる。交点の y 座標は整数2つの差で決まるので、最後に任意の奇数倍 π/2 が実現することを確認すると、必要十分な答えになる。

冊子PDFで見る東北大の三角関数の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 2019年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。