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東北大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

aを1ではない正の実数とし,nを正の整数とする。次の不等式を考える。log⁡a(x−n)>12log⁡a(2n−x)(1) n=6のとき,この不等式を満たす整数xをすべて求めよ。

(2) この不等式を満たす整数xが存在するためのnについての必要十分条件を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18分

指数・対数、方程式・不等式 場合分け、同値変形、範囲評価

方針

真数条件から n<x<2n を確認し、y=x−n とおく。底が 1 より大きいか小さいかで不等号の向きが逆になるため、a>1 では y2+y>n、0<a<1 では y2+y<n を調べる。

解答

(1)
真数条件はx−6>0,12−x>0であるから、6<x<12 である。y=x−6 とおけばy=1,2,3,4,5,12−x=6−yとなる。

a>1 のとき、対数関数は増加するのでlog⁡ay>12log⁡a(6−y)  ⟺  y2>6−y  ⟺  y2+y>6.したがって y=3,4,5、すなわちx=9,10,11である。

一方 0<a<1 のとき、対数関数は減少するのでlog⁡ay>12log⁡a(6−y)  ⟺  y2<6−y  ⟺  y2+y<6.これを満たすのは y=1 だけである。y=2 は等号になるため除く。よってx=7である。

(2)
一般に真数条件からy=x−n∈{1,2,…,n−1}である。

a>1 のときは y2+y>n を満たす整数 y が必要である。n=1 では候補がなく、n=2 では y=1 に対して等号になる。n≧3 なら y=n−1 とすればy2+y=n(n−1)>nとなる。

0<a<1 のときは y2+y<n が必要である。n=1,2 では不可能であり、n≧3 なら y=1 とすれば 2<n となる。したがって、どちらの場合も必要十分条件はn≧3である。

別解

解法2(二次式の端の符号を見る)

方針

区間 n<x<2n で F(x)=(x−n)2−(2n−x) を考える。F はこの区間で狭義単調増加するため、整数点で F>0 または F<0 が実現する条件は両端に最も近い整数だけで判定できる。

解答

(1)
真数条件は 6<x<12 である。またF(x)=(x−6)2−(12−x)=x2−11x+24=(x−3)(x−8)とおく。

a>1 では F(x)>0 が必要なので、真数条件と合わせて8<x<12.したがって x=9,10,11 である。0<a<1 では F(x)<0 が必要なので6<x<8,したがって x=7 である。

(2)
一般にF(x)=(x−n)2−(2n−x)とおくと、n<x<2n ではF′(x)=2(x−n)+1>0である。よって F は狭義単調増加する。

a>1 では F(x)>0 となる整数点が必要である。最大の候補 x=2n−1 においてF(2n−1)=(n−1)2−1=n(n−2)だから、存在条件は n≧3 である。

0<a<1 では F(x)<0 となる整数点が必要である。最小の候補 x=n+1 においてF(n+1)=1−(n−1)=2−nだから、やはり存在条件は n≧3 である。

総評

難度5、目安時間18分。真数条件と、底が 1 より大きいか小さいかによる不等号の反転が核心である。n=6, 0<a<1 の場合、x=8 は y2+y=6 という等号なので含まれない。(2)は候補整数の端を代入すれば必要十分性まで短く示せる。

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出典: 東北大学 2019年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。