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東北大学 2025年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第3問

座標平面上に2点A(0,1),B(−32,−12)がある。
原点を中心とする半径1の円をSとする。S上を動く点Pに対し,ℓ=AP⋅BPと定める。
さらに,ℓの値を最大にする点PをCとおく。このとき,点Cの座標とAC⋅BCの値をそれぞれ求めよ。

難易度4/ 10計算量2/ 10

図形と方程式、ベクトル 不等式評価、座標設定

方針

二つの距離を別々に最大にしても,同じ点でその最大値が実現するとは限らない。
円に内接する三角形APBでは,ABの長さと円周角が決まっていることを使う。
円周角と余弦定理で積を評価する
AB=3で,中心角∠AOBの小さい方は120∘である。
Pが大きい弧AB上なら∠APB=60∘,小さい弧上なら120∘。
余弦定理でAP⋅BPの上限と等号条件を求める。

最大となる点を図から予想しても,もう一方の弧でそれを超えないことを確かめる必要がある。
等号条件AP=BPから点を絞れば,座標の計算も短くなる。

解答

AB2=3/4+9/4=3である。OA=OB=1より,小さい方の中心角∠AOBは120∘となる。
P=A,BではAP⋅BP=0なので,以下ではその二点を除く。

Pが大きい弧AB上にあるとき,円周角∠APBは60∘である。余弦定理より3=AP2+BP2−AP⋅BP=(AP−BP)2+AP⋅BP.したがってAP⋅BP≤3であり,等号はAP=BPのときに限る。

Pが小さい弧AB上にあるときは∠APB=120∘なので3=AP2+BP2+AP⋅BP=(AP−BP)2+3AP⋅BP.よってAP⋅BP≤1である。

P=(x,y)としてAP=BPを座標で表すとx2+(y−1)2=(x+32)2+(y+12)2,すなわち3x+3y=0である。これとx2+y2=1を連立するとP=(32,−12),(−32,12).前者が大きい弧ABの中点であり,そこで積3が実現する。したがってC=(32,−12),AC⋅BC=3.

別解

別解・背景

方針

直交する二方向の成分で距離の積を一変数にする。

解答

q=(−3/2,1/2),v=(1/2,3/2)とおく。
二つは互いに垂直な単位ベクトルなので,OP→=uq+vvと表すと
u2+v2=1である。
OA→=q/2+3v/2,
OB→=q/2−3v/2よりAP2=2−u−3v,BP2=2−u+3v.したがって(AP⋅BP)2=(2−u)2−3v2=(2u−1)2.−1≤u≤1であるからAP⋅BP=∣2u−1∣≤3。
等号はu=−1,v=0のときに限り,OP→=−qから答案の点Cを得る。

距離の積は非負なので,二乗を求めた後に平方根を取るときは絶対値を付ける。

総評

大小二つの弧で積を評価し、等号を与える点が円上にあることを確かめる。

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出典: 東北大学 2025年度 後期日程 数学(文系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。