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東京大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

Aが100円硬貨を4枚,Bが50円硬貨を3枚投げ,
硬貨の表が出た枚数の多い方を勝ちとし,同じ枚数のときは引き分けとする.
硬貨の表,裏の出る確率はすべて12であるものとする.

(1) Aの勝つ確率,Bの勝つ確率,引き分けの確率を求めよ.

(2) もし,勝った方が相手の投げた硬貨を全部もらえるとしたら,ABとどちらが有利か.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安10

確率場合の数 数え上げ、期待値、場合分け

方針

表の枚数を二項分布で表し、X>YY>X を重複なく集計する。
期待利益では勝率だけでなく、受け取る150円と失う400円を掛ける。

解答

(1)
Aの表の枚数を X、Bの表の枚数を Y とする。すると P(X=i)=4Ci24(i=0,1,2,3,4) であり、P(Y=j)=3Cj23(j=0,1,2,3) である。

Aが勝つ確率はP(X>Y)=i=04P(X=i)P(Y<i)である。各 i について数えるとP(X>Y)=41618+61648+41678+1161である。よって P(X>Y)=64128=12 である。

同様にBが勝つ確率はP(Y>X)=38116+38516+181116=29128である。したがって引き分けの確率は 11229128=35128 である。

よってP(A の勝ち)=12,P(B の勝ち)=29128,P(引き分け)=35128である。

(2)
Aが勝つと、Bの投げた50円硬貨3枚をもらうので、Aの利益は 150 である。Aが負けると、100円硬貨4枚をBに渡すので、Aの利益は 400 である。引き分けでは利益は0円である。

したがってAの期待利益は1501240029128=757258=1258円である。Aの期待利益が負であるから、Bの期待利益は正である。よって B の方が有利である である。

別解

解法2(同時分布表)

方針

X,Y の重みを整数係数 1,4,6,4,11,3,3,1 で表し、
5×4 の表を対角線の上下に分ける。分母128の整数和として勝敗・引分を一度に得る。

解答

(1)

X=i,Y=j の確率は4Ci3Cj27である。分子だけを表にするとi=01234j=014641j=131218123j=231218123j=314641となる。i>ji<ji=j の部分を加えると、それぞれ64,29,35である。したがってP(A)=12,P(B)=29128,P(引分)=35128.(2)

Aの期待利益は1506412840029128=1258.よってBの方が有利である。

総評

難度は10段階中4、計算量は10段階中4程度。想定時間は10分から14分程度。勝率だけならAが高いが、金額を考えると期待値で判断する必要がある問題である。採点では、重複のない勝敗確率の集計、引き分けを残りで求める整理、Aが勝つと150円・負けると400円という得失の非対称性を正しく入れることが重要である。確率と金額を分けて表にしておくと計算ミスを減らせる。
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出典: 東京大学 1981年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。