z=x+yi, y>0 とする。このとき f(z)=z+1z+1−q=1−z+1q である。また z+11=(x+1)2+y2x+1−yi だから Im(−z+1q)=(x+1)2+y2qy>0 である。したがって z が上半平面にあるなら、f(z) も上半平面にある。
次に、n 回合成した式を fn(z)=snz+rnrnz+(1−q)sn と表す。n=1 では f1(z)=z+1z+1−q だから r1=1,s1=1 でよい。
いま fn(z) が上の形で表されているとする。さらに1回 f を施すと fn+1(z)=fn(z)+1fn(z)+1−q である。分子を通分すると rnz+(1−q)sn+(1−q)(snz+rn)={rn+(1−q)sn}z+(1−q)(rn+sn) であり、分母は rnz+(1−q)sn+snz+rn=(rn+sn)z+{rn+(1−q)sn} である。したがって rn+1=rn+(1−q)sn,sn+1=rn+sn とおけば、同じ形が保たれる。
さらにrn+12−(1−q)sn+12={rn+(1−q)sn}2−(1−q)(rn+sn)2=q{rn2−(1−q)sn2}である。r12−(1−q)s12=q なので、帰納的に rn2−(1−q)sn2=qn が成り立つ。
よって、fn は fn(z)=snz+rnrnz+(1−q)sn の形で表され、rn,sn は r1=s1=1,rn+1=rn+(1−q)sn,sn+1=rn+sn を満たし、さらに rn2−(1−q)sn2=qn が成り立つ。