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東京大学 1990年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

xy平面上の4点O(0,0)A(2,0)B(2,2)C(0,2)を頂点とする正方形をQとする.
このとき,次の条件を満たすxy平面上の点Pの存在する範囲を図示し,その部分の面積を求めよ.

(条件)点Pを通って,Qの面積4を1と3に切り分けるような直線を引くことができない.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安30

図形と方程式積分 軌跡対称性の利用面積計算

方針

正方形の中心を原点に移し、面積1の部分を切り取る直線の全体を考える。点 P を通るそのような直線が存在しない領域は、各方向の二本の面積四等分線にはさまれた中央部分の共通部分である。対称性により第1象限だけを調べ、切り取られる三角形の二辺の積が2であることから包絡線を求める。

解答

正方形の中心 (1,1) を原点とする座標X=x1,Y=y1を用いる。正方形は X1, Y1 である。

面積1を切り取る直線を各方向に動かすと、その直線と中心に関して対称な直線との間にある点だけが、その方向では面積1の直線上に乗らない。すべての方向についてこの中央の帯に入る点が求める領域である。

対称性から X0, Y0 の部分を考える。右上の頂点から上辺、右辺に沿ってそれぞれ u,v だけ離れた二点を結ぶ直線が面積1の三角形を切り取るときuv2=1,uv=2.右上の頂点から測った座標を ξ=1X, η=1Y とすると、この直線はξu+ηv=1,v=2uである。この直線族の境界では、左辺を u で見たとき最小となるのでξu2+η2=0.二式から ξ=u/2, η=1/u を得て、包絡線はξη=12.したがって求める範囲は(1x1)(1y1)>12である。等号上の点には面積1と3に分ける直線が通るため、境界は含まない。この不等式は自動的に正方形の内部の中央部分を表す。

第1象限部分では0X<12,0Y<112(1X).よって全体の面積は対称性から401/2(112(1X))dX=4(1212log2).したがって求める面積は22log2である。

総評

目安は30分。面積1の直線を一本ずつ探すのではなく、その直線族の「通らない中央核」を求める発想が最大の山場である。右上の三角形の脚を u,v として uv=2 を作り、包絡線 (1X)(1Y)=1/2 を導く部分が主要な採点点。境界は条件を満たさないので厳密不等号にする。

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出典: 東京大学 1990年度 後期 理科 第1問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。