方針
円 の条件を、 に対して の実部が である条件に変換する。十分性では 、 とおき、 が直線 上にあることと、 からその点へ向かう方向が直線 に垂直であることを、複素数の比が実数・純虚数になる条件で示す。必要性ではこの2条件を逆に使って、、 の実部が であることを導く。
解答
まず円の条件を書き換える。 について は、両辺を2乗して すなわち と同値である。さらに で割ると であり、これは の実部が であることと同値である。
十分性を示す。 がこの円周上にあるとする。すると実数 を用いて と書ける。 より である。このときである。
まず が直線 上にあることを示す。直線上にあるためには が実数であればよい。実際、上の式を用いるとであり、 から なのでとなる。これは実数である。
次に、原点から へ向かう方向が直線 に垂直であることを示す。直線 の方向は であるから、は純虚数である。したがって と を結ぶ直線は に垂直である。以上より、原点から直線 に下ろした垂線の足は である。
必要性を示す。逆に であるとする。垂線の足は直線 上にあるから、 は直線 上にある。よって は実数である。また から への方向は に垂直なので は純虚数である。
したがって、前者を後者で割った は純虚数である。よって の実部は であり、上で示した円の条件から は中心 、半径 の円周上にある。
同様に、 が直線 上にあることから は実数であり、垂直条件から は純虚数である。両者の商 は純虚数なので、 の実部も である。したがって も同じ円周上にある。
以上により、 であるための必要十分条件は、 が中心 、半径 の円周上にあることである。
別解
解法2(円周の角度表示を使う)
方針
中心 、半径 の円周上の点を と表す。弦の方向と積 の方向を半角公式で比較し、十分性を幾何的に示す。必要性は垂足の直線上条件と直交条件を逆用する。
解答
まず十分性を示す。円周上の原点でない点は、適当な実数 を用いてと表せる。 だから であり、一方したがって は純虚数であり、
原点と を結ぶ直線は弦 に垂直である。
さらになのでは実数である。よって は直線 上にある。
以上より垂線の足は である。
次に必要性を示す。 が垂足なら第1の量を第2の量で割るとしたがって である。同様に、
を
で割れば を得る。
原点でない複素数 についてであるから、 はともに指定された円周上にある。これで必要十分性が示された。
総評
難度8、計算量6。垂足であることは「直線PQ上にある」と「原点からの方向がPQに垂直」の2条件に分ける。複素数の商が実数・純虚数となる条件を混同しないことが核心。必要性と十分性を別々に完結させ、円周条件を逆数の実部と角度表示の両方から検算した。 2つの解法は着眼点を分け、必要性・十分性、端点、等号条件を省略せず記述した。