行列 A は 60∘ 回転を表すので、六辺の方向は順に 60∘ ずつ変わる。閉じる条件を x,y 成分に分けて(1)を得る。(2)(3)では共通差 d と三つの基準長 x,y,z を導入し、六角形の面積を二次式にして xy+yz+zx≦(x+y+z)2/3 を使う。
解答
(1)
第 i 辺の方向は正の x 軸を iπ/3 だけ回転した方向である。P6=P0 の y 成分からa1+a2−a4−a5=0,したがってa1−a4=a5−a2.また x 成分を2倍してa1−a2−2a3−a4+a5+2a6=0.前式を代入するとa1−a4=a3−a6.よってa1−a4=a5−a2=a3−a6.(2)
共通の差を d としx=a4,y=a2,z=a6とおくと(a1,a2,a3,a4,a5,a6)=(x+d,y,z+d,x,y+d,z).六角形の面積を K とする。各頂点を辺ベクトルの累積和で表し、座標の面積公式で整理すると3K=21(xy+yz+zx)+2d(x+y+z)+4d2.∑ai=6 よりx+y+z=3−23d.固定した和に対しxy+yz+zx≦3(x+y+z)2で、等号は x=y=z のときである。したがってK≦3(23−8d2).ここでは d=1 なのでKmax=8113.等号は x=y=z=1/2 のときに実現する。
(3)
上の評価で d も動かすとK≦3(23−8d2)≦233.d=0,x=y=z=1、すなわち a1=⋯=a6=1 の正六角形で等号が実現する。よってKmax=233.
総評
目安は35分。(1)は閉曲線条件を成分で書く基本点、(2)(3)は面積式の整理と等号条件が配点の中心である。差 d の対応を a1−a4=a5−a2=a3−a6 の順に正しく置くこと、最大値だけでなく正の辺長で等号が実現する例を示すことが重要。