方針
固定方向の直線を単位法線ベクトルで表し、切片について平方和を完成させる。(2)は重心を原点に移し、方向ごとの最小値を二次形式として表す。3方向で最小なら方向に依存しないことを示し、座標条件から正三角形を導く。
解答
(1) 与えられた方向に垂直な単位ベクトルを とし、平行な直線をと表す。点 の位置ベクトルを 、重心を とすると と置いて平方を完成するとよって最小となるのは 、すなわち直線が重心を通るときである。
(2) 重心を原点として と置く。3点は相異なり三角形を作るので、座標軸を選べば としてよい。
重心を通り単位法線が の直線に対する最小値はこれは の形である。定数でなければ、 で最小にする方向は1つしかない。異なる3本が最小にするなら は定数であり、後式は だから 。前式はだから である。従ってとなり、3辺の長さは等しい。よって三角形 は正三角形である。
別解
解法2
方針
(1) は平行移動量だけを未知数として3つの符号付き距離の分散公式を使う。
(2)は重心を原点に移し、方向 に対する最小値が
となることを利用する。3方向で
最小なら方向依存項が消えるので、底辺を水平に置いて正三角形を導く。
解答
(1)
与えられた方向に垂直な単位ベクトルを
とし、平行な直線をと表す。3点の位置ベクトルを
、重心を とする。 と置けば、分散公式により最後の項だけが直線の平行移動で変わるから、唯一の最小は
である。これは直線が重心を通ることを意味する。
(2)
(1) により、各方向で候補となる直線は重心を通る1本だけである。
重心を原点とし、各点を とする。法線の偏角を
とするとと書ける。 の少なくとも一方が0でないなら、この関数が
最小になる方向は に1つしかない。異なる3本が
全直線中の最小値を取るならすなわちでなければならない。
を水平に置きとする。重心を引いた3点に上の2条件を適用するとから である。さらにだから となる。したがってよって三角形 は正三角形である。
正三角形では、重心を通るすべての方向で同じ最小値を取る。
総評
難度8、計算量7、目安25〜30分。(1)は固定方向で切片だけを最小化し、(2)は方向も含む全直線の最小化へ進む二段階の問題である。2解法で重心を通る唯一性、方向関数の2倍角表示、3方向の最小が等方性を強制することを照合し、座標条件から3辺が等しいことまで示した。