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東京大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

xy平面上で,次の条件を満たす点(x,y)の範囲をDとする。log2x2+log2ylog2x+log2(42x)(1) Dxy平面上に図示せよ。

(2) s<1のとき,ysxD上での最大値f(s)を求め,関数t=f(s)のグラフをst平面上に図示せよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

指数・対数図形と方程式関数 同値変形、範囲評価、グラフの概形

方針

まず対数の真数条件を確認し,2+log2y=log2(4y)を用いて,与えられた不等式をxyの不等式へ同値変形する。領域Dは下側が直線y=x/4,上側が放物線y=xx2/2で,交点条件から0<x3/2に限られる。
(2)ではysxyについて増加するため,上側境界だけを調べればよい。したがって(1s)xx2/20<x3/2で最大化し,軸x=1sが区間内に入るかどうかでs=1/2を境に分ける。グラフは左側が直線,右側が放物線の一部になる。

解答

(1)

対数が定義されるためには x>0,y>0,42x>0 が必要である。この条件のもとで,2+log2y=log2(4y)であるから,問題の不等式は log2xlog2(4y),log2(4y)log2{x(42x)} と同値である。底21より大きいので x4y,4yx(42x) と同値である。したがって x4yxx22 である。

上下の境界が交わるためには x4xx22 でなければならない。いまx>0であるから,xで割って 141x2,0<x32 を得る。よってD0<x32,x4yxx22 で表される。図では,直線y=x/4と放物線y=xx2/2で囲まれる部分を塗る。ただしx=0上の点は含まず,交点(3/2,3/8)は含む。

(2) s<1とする。Dの各xに対し,ysxyが大きいほど大きい。したがって最大値は上側境界 y=xx22 上で調べればよい。そこで Φ(x)=ysx=(1s)xx22(0<x32) とおく。 Φ(x)は上に凸の2次関数で,軸は x=1s である。s<1より1s>0である。 1/2s<1のとき,0<1s3/2であるから軸の位置で最大となり,f(s)=Φ(1s)=(1s)22 である。 s<1/2のとき,1s>3/2である。区間0<x3/2ではΦ(x)は右端まで増加するので,f(s)=Φ(32)=32(1s)98=3832s である。

以上よりf(s)={3832s(s<12),(1s)22(12s<1)である。s=1は定義域に含まれないので,右端は(1,0)へ近づくが含まない。

別解

解法2

方針

最大値を支える直線 y=sx+t を上から領域へ下ろす。放物線との接点が領域内にある場合と、右端点で支えられる場合を幾何的に分ける。

解答

(1)
対数の底は 2>1 であるから、真数条件のもとでx4yx(42x)と同値である。したがってD={(x,y) | 0<x32, x4yxx22}.(2)
ysx=t は傾き s の直線 y=sx+t の切片である。この直線を
上方から下げ、初めて D に触れる位置を考える。上側境界y=xx22x における接線の傾きは 1x である。よって傾きが s となる
接点は x=1s であり、これが 0<x3/2 に入る条件は12s<1である。このときt=ysx=(1s)22.一方、s<1/2 では接点が右端より右へ出るため、支点は
(3/2,3/8) である。したがってt=3832s.以上からf(s)={3832s(s<12),(1s)22(12s<1).両式は s=1/2 で値も傾きも一致する。s=1 は定義域外なので、
(1,0) はグラフに含まれない。

総評

難度は6、計算量は5。対数の真数条件、開端 x=0、接点が右端へ移る境界 s=1/2 を確認した。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。 図は論証を補助するものに限定し、図の縮尺に依存しない式による説明も併記している。

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出典: 東京大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。