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東京大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

xyz空間において,点P(1,0,1),点Q(a,a+1,0)とする。

線分PQz軸のまわりに1回転して得られる曲面と,平面z=1およびxy平面で囲まれる部分の体積をV(a)とおく。

aが実数全体を動くときのV(a)の最小値およびそれを与えるaの値を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安15

図形と方程式積分関数 座標設定体積計算微分による最大最小、計算整理

方針

線分 PQ 上の点を高さ z で表し,その点の z 軸からの距離を回転半径として読む。高さ z の断面は半径 x(z)2+y(z)2 の円板になるので,体積は断面積 π{x(z)2+y(z)2}0z1 で積み上げればよい。得られる V(a)a の二次式なので,積分後に平方完成して最小値とそのときの a を求める。

解答

線分 PQ 上で高さが z である点を (x(z),y(z),z) とする。Q の高さは 0P の高さは 1 であるから,0z1 に対して (x(z),y(z),z)=(1z)(a,a+1,0)+z(1,0,1) と表せる。したがって x(z)=a+(1a)z,y(z)=(a+1)(1z) である。

この点を z 軸のまわりに回転すると,高さ z における半径は x(z)2+y(z)2 である。よって断面積はπ{x(z)2+y(z)2}となり,V(a)=π01[{a+(1a)z}2+{(a+1)(1z)}2]dzである。

積分するために中身を展開すると {a+(1a)z}2+{(a+1)(1z)}2=2a2+2a+1+(4a22a2)z+(2a2+2)z2 である。したがってV(a)π=2a2+2a+1+4a22a22+2a2+23=2a2+3a+23となる。

よって V(a)=π3(2a2+3a+2) である。ここで 2a2+3a+2=2(a+34)2+78 だから,V(a)a=34 のとき最小となる。その最小値は π378=7π24 である。

別解

解法2

方針

高さzの回転半径を,xy平面上の2ベクトルの一次結合として表す。一次結合の長さの2乗を積分する一般公式を先に作れば,座標を完全に展開せずに体積が得られる。最後はaの二次式を平方完成する。

解答

xy平面上のベクトルp=(1,0),q=(a,a+1)を考える。高さzにある線分PQ上の点のxy成分は(1z)q+zp(0z1)である。したがってV(a)π=01(1z)q+zp2dz.一般に01(1z)q+zp2dz=q201(1z)2dz+2pq01z(1z)dz+p201z2dz=q2+pq+p23.ここでq2=2a2+2a+1,pq=a,p2=1だからV(a)=π3(2a2+3a+2).平方完成すると2a2+3a+2=2(a+34)2+78.よってa=34のとき最小となり,最小値は7π24である。

総評

線分の回転でできる立体を,高さごとの断面積に直す標準問題である。難易度は5,計算量は5程度で,想定時間は15分前後。採点上は,回転半径が x(z)2+y(z)2 で決まること,高さ z の点を Q から P への一次式で正しく表すこと,積分後の二次式を正確に平方完成することが重要である。展開計算がやや長いので,ベクトルの内積を使った別の考え方で検算できるとミスを見つけやすい。 2解法の結論を相互照合し,定義域,端点,場合分け,図示範囲を確認した。

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出典: 東京大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。