方針
対称式として扱い、まず, を導入する。とをで表しての3次方程式を作り、さらに実数が存在するための判別式条件で候補を絞る。(2)ではが同じ2次方程式の2根であることから、冪和の漸化式を作り、整数性と4での割り切りを同時に帰納法で示す。
解答
(1) とおく。すると であるから を得る。したがって である。
また である。条件にを代入すると となる。両辺を2倍して整理すると すなわち である。これは と因数分解できるので、候補は である。
ただし、が実数として存在するには、を2根にもつ方程式 の判別式が0以上でなければならない。すなわち である。ここにを代入すると より である。上の3つの候補のうち、この条件を満たすのはだけである。したがって である。
(2)
(1)より である。したがっては の2根である。よって が成り立つ。 とおく。上の等式にそれぞれ, を掛けて加えると、について である。特に はどちらも4で割り切れる整数である。
ここで、あるについてとが4で割り切れる整数であると仮定すると、 も整数であり、しかも右辺は4で割り切れる。したがって数学的帰納法により、すべての整数について は4で割り切れる整数である。
別解
解法2(共役な2数と二項定理)
方針
(1) では とおき、2本の対称式から の候補を求める。実数 が存在するための判別式で余分な候補を除く。(2)では を と決定し、二項展開で無理数項の相殺と4の倍数性を直接示す。
解答
(1) とおく。条件からだからまたである。 を消去するとすなわち従って候補はである。
一方、 は の実数解だから、その判別式は0以上である。上の3候補でこれを満たすのは だけなのでである。
(2)
(1)と より従って は の2根でありと順序を定めてよい。
二項定理より奇数次数の を含む項は相殺されるので、これは整数である。
は奇数だから、括弧内の和の偶奇はと同じである。 では は偶数なので、括弧内の和は偶数である。従って は4で割り切れる整数である。
総評
難度5、計算量4。目安時間は14分。前半は対称式の整理だけでなく、3次方程式の解を実数解条件でふるい落とすところが得点の分かれ目である。後半はを2次方程式の根として扱い、冪和の漸化式に持ち込むのが自然である。は4で割り切れないため、帰納法の初期値をから始める点に注意する。 2解法の数式と最終結論を相互照合し、原典本文との対応、小問の完答、境界条件、図の読み取りを再確認した。