方針
球面 は であり、 を直径とする球面は と表せる。2球面の交円を含む平面 は両式の差から である。点Pと点Aからこの平面への距離を出し、 を整理すると、中心 、半径 の球の内部条件になる。最後に単位球を除いた体積を評価する。
解答
点 を とし、 とおく。Pは球面Sの外側にあるので である。
空間内の点を と書く。球面Sは原点中心、半径1なので である。また、 を直径とする球面は を満たす点全体であるから である。
2つの球面の交わりでは、上の2式が同時に成り立つ。差を取ると である。したがって、交円を含む平面Lは である。
点Pから平面Lまでの距離は である。 なので分子は正であり である。また からLまでの距離は である。よって条件 は である。
もし なら、右辺は なので すなわち である。これは を意味するが、この球では となるため、 と両立しない。
したがって としてよく、このとき である。条件は すなわち である。
以上より、点Pの動く範囲Vはである。これは、中心 、半径 の球の内部から、原点中心半径1の球面Sの内側と表面を除いた範囲である。
中心間の距離は であり、半径の差は である。したがって大きい球は単位球を内部に含み、点Aで内接している。よってVの体積は境界の有無に影響されず である。さらに を用いると である。したがってVの体積は10より小さい。
内接する2球の断面
別解
解法2
方針
位置ベクトルを用いて2球の交円の平面を出す。距離条件を絶対値の符号で分け、得られる2球の包含関係から体積を直接引き算する。
解答
点 の位置ベクトルを 、空間内の点を とする。2球面はだから交円の平面は とすれば従って の場合はとなり と両立しない。よって であり、従って は中心 、半径 の球から単位球を除いた部分である。両球は で内接するので
総評
難度は10段階中7、計算量は10段階中6。目安時間は25分。採点ポイントは、2球面の交円を含む平面を両方の球面方程式の差から出すこと、点と平面の距離で を表すこと、絶対値の 側が不可能であると確認することである。誤りやすいのは、平面Lを接平面と混同すること、また最後の体積で単位球を引き忘れることである。