Evolton

東京大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

aは正の実数とする.
xy平面のy軸上に点P(0,a)をとる.
関数y=x2x2+1のグラフをCとする.
C上の点Qで次の条件を満たすものが原点O(0,0)以外に存在するようなaの範囲を求めよ.

条件:QにおけるCの接線が直線PQと直交する.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安15

微分関数図形と方程式 接線・法線微分による最大最小置換、範囲評価

方針

Q=(x,x2/(x2+1)) とおく。QO なので x0 である。曲線Cの接線の傾きと直線PQの傾きの積が 1 である条件から、aをxの式で表す。u=x2>0 と置くと、aは u の増加関数になり、u0+01/2 に近づき、無限大まで増えるため、存在条件は a>1/2 となる。

解答

点Qを Q=(x,x2x2+1) とおく。QO なので x0 である。

曲線 y=x2x2+1 を微分すると y=2x(x2+1)x22x(x2+1)2=2x(x2+1)2 である。したがってQにおける接線の傾きは 2x(x2+1)2 である。

一方、P=(0,a) とQを結ぶ直線の傾きは x2x2+1ax である。直交条件より、2つの傾きの積は 1 であるから 2x(x2+1)2x2x2+1ax=1 である。x0 なので整理して a=x2x2+1+(x2+1)22 を得る。

ここで u=x2 とおくと、u>0 であり a=A(u)=uu+1+(u+1)22 である。これを1つの分数にすれば A(u)=u3+3u2+5u+12(u+1) である。

まずA(u)12=uu+1+(u+1)212=u(u2+3u+4)2(u+1)>0である。また A(u)=1(u+1)2+(u+1)=(u+2)(u2+u+1)(u+1)2>0 であるから、A(u)u>0 で増加する。さらに limu+0A(u)=12,limuA(u)= である。

したがって、条件を満たす QO が存在するためのaの範囲は a>12 である。a=1/2u=0、すなわち Q=O に対応する極限値であり、問題では Q=O が除かれているため含まれない。

法線の y 切片が a

別解

解法2

方針

接線と直交する直線、すなわち法線を点 Q から直接引き、その y 切片を a として値域を調べる。

解答

Q=(x,x2x2+1),x0における接線の傾きはm=2x(x2+1)2.法線はYx2x2+1=(x2+1)22x(Xx)である。X=0 のとき Y=a だからa=x2x2+1+(x2+1)22.u=x2>0 とおくとA(u)=uu+1+(u+1)22.A(u)=1(u+1)2+u+1>0なので A は単調増加し、limu0+0A(u)=12,limuA(u)=.従って必要十分条件はa>12.

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安時間は15分。採点ポイントは、QO から x0 とすること、接線の傾きと直線PQの傾きで直交条件を式にすること、u=x2>0 の開区間でaの値域を調べることである。誤りやすいのは、a=1/2 を含めてしまうこと、また A(u) の単調性を確認せず下限だけで答えることである。

冊子PDFで見る東大の微分の問題で問題集を作る

出典: 東京大学 2002年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。