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東京大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

座標平面において原点を中心とする半径2の円をC1とし,
(1,0)を中心とする半径1の円をC2とする。
また,点(a,b)を中心とする半径tの円C3が,
C1に内接し,かつC2に外接すると仮定する。
ただし,bは正の実数とする。

(1) abtを用いて表せ。また,tがとり得る値の範囲を求めよ。

(2) tが(1)で求めた範囲を動くとき,bの最大値を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

図形と方程式関数 円の性質座標設定文字消去微分による最大最小

方針

接する条件をすべて中心間距離の等式に直す。C3C1に内接するので中心間距離は2tC2に外接するので中心間距離はt+1である。2つの距離の2乗の式を作り,差をとってaを先に決める。次にb2を求め,b>0であることからtの端点を除く。最大値はbを直接扱うより,正の平方根であることを利用してb2=8t(1t)を最大化する。

解答

(1)

C3の半径はtであるから,t>0である。C3C1に内接することは,原点と(a,b)の距離が2tであることを意味する。したがって a2+b2=(2t)2 である。また,C3C2に外接することは,(1,0)(a,b)の距離がt+1であることを意味するので (a1)2+b2=(t+1)2 である。

この2式の差をとると a2(a1)2=(2t)2(t+1)2 であり,左辺と右辺を整理して 2a1=36t を得る。よって a=23t である。

これをa2+b2=(2t)2に代入するとb2=(2t)2(23t)2=(44t+t2)(412t+9t2)=8t8t2=8t(1t)である。bは正の実数なので,b2>0でなければならない。したがって 8t(1t)>0 より 0<t<1 である。この範囲ではb>0だから b=8t(1t) と決まる。以上より a=23t,b=8t(1t),0<t<1 である。

(2)

(1) より b2=8t(1t) である。b>0なので,bの最大化はb2の最大化と同じである。平方完成すると8t(1t)=8{14(t12)2}=28(t12)2である。0<t<1においてt=1/2は許されるから,このときb2は最大値2をとる。よってbの最大値は 2 である。

3円の位置関係

破線の三角形の高さが b である。

別解

解法2(中心の三角形とヘロンの公式)

方針

3円の中心を OI=(1,0)M=(a,b) とおく。接する条件から三角形 OIM の3辺は 1,2t,1+t となる。射影で a を、ヘロンの公式で高さ b を求めると、t の範囲と最大値まで幾何的に処理できる。

解答

(1)
C1,C2,C3 の中心をそれぞれ O,I,M とする。
接する条件からOI=1,OM=2t,IM=1+tである。M=(a,b)b>0 だから、三角形 OIM は退化しない。
したがって三角不等式(2t)(1+t)<1より12t<1,すなわち0<t<1である。

M から直線 OI に下ろした垂線の足を H とすると
OH=a である。余弦定理、または射影の公式からa=OM2+OI2IM22OI=(2t)2+1(1+t)22=23t.三角形 OIM の半周長は1+(2t)+(1+t)2=2である。よってヘロンの公式により、その面積 ΔΔ=2{21}{2(2t)}{2(1+t)}=2t(1t).一方、底辺 OI=1、高さ MH=b だからΔ=12b.したがってb=22t(1t)=8t(1t).以上よりa=23t,b=8t(1t),0<t<1.(2)b2=8t(1t)=28(t12)2である。0<t<1 の範囲で t=1/2 は許されるので、maxb2=2.b>0 より、b の最大値は2である。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中4。目安時間は12分程度で、接する2条件を中心間距離へ翻訳することが入口である。座標解法では2本の距離式の差、幾何解法では中心を頂点とする三角形の射影と面積が同じ役割を果たす。内接では OM=2t、外接では IM=1+t であり、ここを逆にしない。b>0 は平方根の符号だけでなく、退化する端点 t=0,1 を除く条件でもある。最大値は b2=8t(1t) を平方完成すれば確実に求められる。

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出典: 東京大学 2009年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。