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東京大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

Oを原点とする座標平面上の曲線C:y=12x+14x2+2と,その上の相異なる2点P1(x1,y1)P2(x2,y2)を考える。

(1) Pi (i=1,2)を通るx軸に平行な直線と,直線y=xとの交点を,それぞれHi (i=1,2)とする。
このときOP1H1OP2H2の面積は等しいことを示せ。

(2) x1<x2とする。
このときCx1xx2の範囲にある部分と,
線分P1OP2Oとで囲まれる図形の面積を,y1y2を用いて表せ。

難易度7/ 10計算量5/ 10目安28

図形と方程式積分 置換面積計算、パラメータ処理、誘導利用

方針

まず曲線の式を2乗して y2xy=2 に直し,y>0 から x=y2/y と表す。(1) では H=(y,y) として三角形の面積を行列式で計算すると一定値1になる。(2) では y を媒介変数として,曲線上の点 (x(y),y) と原点を結ぶ線分が掃く微小三角形の面積を積分する。x1<x2 から y1<y2 も確認する。

解答

(1) 曲線 C の式は y=12x+14x2+2 である。右辺の平方根は正なので y12x>0 であり,両辺を移項して2乗すると (y12x)2=14x2+2 である。展開して整理すると y2xy=2 を得る。したがって y>0x=y2y である。また yx=2y である。

曲線上の点を P=(x,y) とする。P を通る x 軸に平行な直線は高さ y の水平線であり,直線 y=x との交点は H=(y,y) である。三角形 OPH の面積は [OPH]=12xyy2=12y(yx) である。ここで y>0 かつ yx=2/y だから [OPH]=12y2y=1 である。

したがって P1,P2 のどちらについても面積は1であり,[OP1H1]=[OP2H2] である。

(2) (1) より,曲線は y>0 を用いて x=y2y と表せる。微分すると dxdy=1+2y2>0 であるから,xy の増加関数である。よって x1<x2 なら y1<y2 である。

曲線上の点を P(y)=(x(y),y) とする。y から y+dy までの小さな部分を考えると,原点と2点 P(y),P(y+dy) がつくる微小三角形の面積は 12x(y)y(dy)yx(dy) に対応する。向きを y1 から y2 へ取ると,求める面積は 12y1y2(ydxdyx)dy である。

ここでydxdyx=y(1+2y2)(y2y)=4yである。したがって面積は12y1y24ydy=2[logy]y1y2=2logy2y1である。

曲線と2本の動径

曲線弧と OP1,OP2 が囲む領域を、細い三角形へ分ける。

別解

解法2(極座標と傾きの置換)

方針

原点から曲線上の点へ引いた動径で領域を扇形分割する。極角を θ、動径の傾きを q=x/y=cotθ とおくと、曲線条件から y2(1q)=2 となる。極座標の面積を q で積分する。

解答

(1) 曲線の式を移項して2乗するとy2xy=2,y>0を得る。P=(x,y) に対して H=(y,y) だから[OPH]=12xyy2=12(y2xy)=1.よって2つの三角形の面積はともに1である。

(2) 曲線上でq=xyとおく。曲線条件はy2(1q)=2となる。さらに x=y2/y より xy は同時に増加するので、x1<x2 からy1<y2,q1<q2が従う。

曲線上の点の極座標を (r,θ) とすれば q=cotθ である。またr2=y2(1+cot2θ)=2(1+q2)1q,dθ=dq1+q2.q が増えると θ は減るので、求める面積 TT=12θ2θ1r2dθ=q1q2dq1q=log1q11q2.ここで 1qi=2/yi2 だからT=log2/y122/y22=2logy2y1である。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中5。目安時間は28分程度で、平方根を含む表示から y2xy=2 を取り出すことが第一の鍵である。(1) の面積一定は、この式そのものを行列式へ代入すれば一行で確認できる。

(2) は媒介変数 y による微小三角形の和と、極座標による動径積分の2通りで検算できる。どちらでも x1<x2 から y1<y2 が従うことを先に確認し、対数の比を逆にしないことが重要である。

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出典: 東京大学 2010年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。