方針
とおき, の長さが でないことを確認したうえで,2つの角の余弦が等しい条件に直す。分母を払う際に二乗を用いると,候補として ,, が現れる。ただし二乗は符号条件を失うため,これはまだ十分条件ではない。最後に元の角の条件へ戻し, 上では線分 の外側だけ,単位円上では上半円だけが残ることを個別に確認する。
解答
とおく。 であるから,以下に現れる はいずれも でない。
ベクトルを用いて余弦を表す。 は と のなす角, は と のなす角であるから,条件はである。ここでは両辺とも で割った後の形になっている。
この式を二乗して分母を払うと, であり,左辺は に因数分解される。したがって候補は である。
ここからは元の角の条件に戻って調べる。
まず のとき,点 と は 軸に関して対称であり,点 と はともに 軸上にある。したがって ならば は対称軸であり, は と のなす角を二等分する。よって条件を満たす。
次に とする。 が線分 の外側,すなわち にあるとき, と は から見て同じ向きの半直線上にあるので, とのなす角は等しい。一方, では と は をはさんで反対側にある。したがって2つの角は互いに補角になり,等しくなるにはどちらも直角でなければならない。その場合は ,すなわち であり,これはすでに の場合に含まれている。 はそれぞれ なので除く。
最後に とする。元の式で二乗前の符号を確認する。単位円上では である。 ならば と はともに正であり,二乗して得た等式から元の等式も成り立つ。したがって上半円は条件を満たす。 では となるので,二乗前の両辺の符号が逆になり,元の等式は成り立たない。 の2点は であり除かれる。
以上より,求める軌跡は の和集合である。
青:、紫:、橙:。白丸は除外点。
別解
解法2(角の二等分線から距離を比べる方法)
方針
なら、点 は直線 のつくる内角または外角の二等分線上にある。そこで から2直線までの距離を等置し、候補を代数的に出す。ただし距離の等式は内角と外角を区別しないため、最後に元の角条件へ戻って必要な部分だけを残す。
解答
直線 と の方程式を用いると、点 からそれぞれの直線までの距離はである。角の二等分線上ではこれらが等しいから、二乗して分母を払うとを得る。よって候補は 、、 である。
距離の等式は外角の二等分線も含むので、元の角へ戻って絞る。 では が 軸対称だから、 のすべてが残る。 では が から同じ向きに見える だけが残る。単位円上では二乗前の符号を調べると だけが残る。
したがって軌跡はの和集合である。
総評
二乗して出た をそのまま答えにしないことが最大の注意点である。想定時間は20分前後,難易度は6,計算量は6程度。座標計算自体は標準的だが, 軸上の内側部分と単位円の下半分を除く理由を,図形的または符号的に説明する必要がある。軌跡問題では候補を出す段階と十分性を確認する段階を分けて書くと,余分な点を混入させるミスを防げる。