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東京大学 2013年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第6問

座標空間において,xy平面内で不等式x1y1により定まる正方形Sの4つの頂点を
A(1,1,0)B(1,1,0)C(1,1,0)D(1,1,0)とする。
正方形Sを,直線BDを軸として回転させてできる立体をV1,直線ACを軸として回転させてできる立体をV2とする。

(1) 0t<1を満たす実数tに対し,平面x=tによるV1の切り口の面積を求めよ。

(2) V1V2の共通部分の体積を求めよ。

難易度8/ 10計算量8/ 10目安40

図形と方程式積分 座標設定体積計算面積計算、置換積分

方針

回転軸に合わせて u=(x+y)/2, v=(xy)/2 と座標を45度回す。正方形は u+v2BDu 軸、ACv 軸となる。(1) は V1v2+z2(2u)2 と表し、平面 x=t、すなわち u+v=2t 上で u<0,u>0 に分けて断面を積分する。平面内の長さが 2du になることを面積要素へ反映する。(2) は二つの回転体の条件を重ね、符号と u,v の大小による8個の合同部分へ分ける。三角形領域 T を極形式で積分し、最後の一変数積分は2段階の置換を省略せず計算する。

解答

(1) u=x+y2,v=xy2 とおく。これは xy 平面内で座標軸を 45 回転する変換である。正方形 Su+v2,z=0 と表される。

直線 BDu 軸である。したがって SBD のまわりに回転してできる立体 V1 は、各 u に対して半径 2u の円板をもつので v2+z2(2u)2 で表される。

平面 x=tu+v2=t すなわち u+v=2t である。よってこの平面上では v=2tu であり、断面は z2(2u)2(2tu)2 を満たす点からなる。

まず u0 では z2(2+u)2(2tu)2=2(1+t)(1t+2u) である。したがって 1t2u0 である。

次に u0 では z2(2u)2(2tu)2=2(1t)(1+t2u) である。したがって 0u1+t2 である。

平面 x=t 上で udu だけ変化すると、実際の長さは 2du である。よって面積要素は 2dudz である。したがって断面積は2(1t)/2022(1+t)(1t+2u)du+20(1+t)/222(1t)(1+t2u)du.第1項では w=1t+2u とおくと2(1t)/2022(1+t)(1t+2u)du=423(1t)1t2である。第2項では w=1+t2u とおくと20(1+t)/222(1t)(1+t2u)du=423(1+t)1t2である。よって断面積は423{(1t)+(1+t)}1t2=8231t2である。

(2)
同様に、V2v 軸まわりの回転体であるから u2+z2(2v)2 で表される。

対称性により、u0,v0 の部分を求めて4倍すればよい。さらにこの第1象限内では、直線 u=v に関して対称であるから、0uv の部分を求めて、最終的に8倍すればよい。

第1象限では u+v2 である。0uv の部分では (2v)2u2(2u)2v2 となるので、z の範囲は (2v)2u2z(2v)2u2 である。

ここで q=2v とおくと、考える領域は T:u0,q0,uq,u+q2 となる。この部分の体積を J とする。u=rsinθ,q=rcosθとおき、領域 T を原点から出る角度 θ の細い扇形に分ける。高さは2q2u2=2rcos2θであり、半径 r から r+dr までの細い扇形の面積は rdrdθ である。領域 T0θπ4,0r2sinθ+cosθで表される。各 θ について半径方向の体積を先に足すと[23r3cos2θ]02/(sinθ+cosθ)dθとなる。したがってJ=4230π/4cos2θ(sinθ+cosθ)3dθ.残った積分をI=0π/4cos2θ(sinθ+cosθ)3dθとおく。まず t=tanθ とするとcos2θ=1t21+t2,sinθ+cosθ=1+t1+t2,dθ=dt1+t2だからI=011t(1+t)5/2dt.さらにw=1t1+tとおくとt=1w21+w2,dt=4w(1+w2)2dw.このとき被積分関数と dt の積は w2dw となり、t=0,1 はそれぞれ w=1,0 に対応する。よってI=10(w2)dw=01w2dw=13.したがってJ=429.求める共通部分全体の体積は 8J なので3229である。

左図の三角形 T が、対称性で全体の 1/8 に絞った積分領域である。

総評

難度8、目安時間40分。二本の対角線を新しい座標軸に選ぶことが全体の見通しを決める空間図形問題である。(1) では平面 x=t 上で udu 変わる実際の長さが 2du となる点が最大の注意である。(2) では u,v の符号で4倍、さらに uvvu で2倍して合計8倍する。uv 側で小さい高さ上限を選ぶこと、領域 T の二条件 uq, u+q2 を逆にしないこと、最後の置換積分の端点を反転させることが主な失点箇所である。

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出典: 東京大学 2013年度 前期 理科 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。