方針
(1) は文科第3問と同じくを追う。各歩では確率ずつ,に変化するので,6歩後にとなる場合を二項係数で数える。(2)は原点に戻るための必要十分条件を,右と左の回数が等しく,上と下の回数が等しいことに分解する。右左をそれぞれ回,上下をそれぞれ回とおき,で操作列を多項係数により数える。
解答
(1) とおく。右または下へ動くとはだけ変化し,上または左へ動くとはだけ変化する。したがって1回ごとに,は確率で,確率でだけ変化する。
最初は原点なのでである。6秒後に直線上にあるためには,6回の変化の和が0であればよい。これはが3回,が3回起こることと同値である。よって求める確率は である。
(2)
6秒後に原点へ戻るためには,右へ動いた回数と左へ動いた回数が等しく,かつ上へ動いた回数と下へ動いた回数が等しくなければならない。右と左の回数をそれぞれ回,上と下の回数をそれぞれ回とすると より である。
したがってについて数える。各に対し,であり,操作列の数は である。よって原点に戻る操作列の総数は である。各項はなので,合計は 通りである。
全操作列は通りであるから,求める確率は である。
別解
解法2
方針
,と座標変換する。1歩ごとのは4通りの符号の組を等確率でとるため,は独立な1次元単純ランダムウォークになる。(1)は,(2)はとして求める。
解答
,とおく。右,上,左,下への1歩によるはそれぞれである。したがって,各歩でとはそれぞれ独立に確率でをとる。
6歩後に,またはが0となる確率をとおく。とが3回ずつ現れればよいから(1) 直線はで表される。よって求める確率は(2) 原点にあることはかつと同値である。両者は独立だから
総評
難度5,計算量4。目安時間は15分。(1)は直線からのずれだけを見ればよいが,(2)はそれだけでは原点復帰を判定できない。原点に戻る条件は横方向と縦方向の回数がそれぞれつり合うことなので,右左・上下の4種類の回数を分けて数える必要がある。多項係数で一括して書くと,20,180,180,20の根拠が明確になる。