方針
は で表される原点中心のひし形である。点 は なので、三角不等式から が必要になる。逆にこの不等式を満たす点は 、 と取れば実現できるため、必要十分条件が得られる。(2)では が を だけ平行移動した領域であることを使い、2点の差を取ると平行移動分が消えることを示す。
解答
(1) は で表される領域である。したがって、頂点 をもつひし形である。
次に 、、 とおく。 だから である。よって三角不等式よりである。したがって は の中に含まれる。
逆に、 を満たす点 を任意に取る。このときとおけば なので、 はどちらも に属する。また である。よって である。これは頂点 をもつひし形である。
(2) は をベクトル だけ平行移動した領域である。したがって、 が を動くことは、ある の点 を用いて と書けることと同じである。
このとき である。右辺 が動く範囲は(1)で求めた そのものだから、 である。
逆に、任意の の点はある の点 により と書ける。この から 、 と取れば、 は に属し、 となる。したがって でもある。
以上より である。
別解
解法2
方針
領域の和と差として処理する。原点対称な凸領域 では であり、平行移動した領域の差では移動ベクトルが相殺される。
解答
(1)
は原点対称であるから である。したがってRの動く領域は は凸集合なので、 に対して である。よってしたがって の頂点は 、 の頂点は である。
(2)
とおけば である。したがってよって平行移動の位置によらず は と一致する。
総評
難度4、目安時間15分。絶対値で表されたひし形の差集合を扱うが、計算量は少ない。重要なのは が必要であることを示すだけで終えず、 による実現可能性まで書くことである。(2)は平行移動した2点の差では平行移動分が消える、という一点が本質であり、記号を整理すれば短く証明できる。図示では と の相似比が1対2であることを明確にする。