方針
共有点の 座標は の2解である。(1) は の符号から係数領域を得る。(2) は2解を とおいて を表し,固定した に対する双一次式の上限・下限を長方形の4隅で比較する。係数領域と通過領域をともに図示し,境界を含まないことを破線で表す。
解答
(1) 2つの放物線の共有点の 座標はの解である。 は下に凸であるから, と に1解ずつもつことはと同値である。よってを得る。これは3点 を頂点とする三角形の内部であり,境界は含まない。
(2) 2解を とおくとよりである。固定した に対し,放物線上の 座標はとなる。これは の双一次式なので,長方形 , における上限・下限は4隅の値の最大・最小である。端は許されないので,上限・下限はいずれも到達しない。比較すると通過領域はである。
別解
解法2(係数領域を直線で切る)
方針
(1) で得た係数領域を利用する。(2) の条件を と見れば,右辺は開三角形上の一次関数であり,3頂点での値 の最小値と最大値の間を動く。
解答
(1) 2根を とおくと であり, を得る。逆にこれらは を表す。したがって係数領域は解法1で求めた,3頂点 をもつ開三角形である。
(2) 点 を通る条件を と書く。固定した に対し,右辺は の一次関数であり,開三角形の3頂点での値は である。この見方では,固定した ごとに係数平面を平行な直線で切り,その直線が領域を横切るかどうかだけを調べればよい。三角形は凸かつ連結なので,一次関数 の値は最小の頂点値と最大の頂点値の間をすべて動く。ただし領域が開いているため両端の値は取らない。したがって直線が開三角形と交わるための必要十分条件はである。
では , では , では , では である。よって解法1に示した4つの不等式を得る。大小が等しくなる でも上の最小値・最大値の条件がそのまま使え,3本の境界曲線はすべて含まれない。
総評
難度5、計算量5。想定時間は22分程度。(1) は二次式の根の位置を符号条件へ変換する標準問題であり,境界を含まないことまで書けば十分である。(2) は共有点の2つの 座標を媒介変数にする発想が得点点で,固定した に対して4つの端の値を比較する整理力が問われる。図示問題では不等号の向きだけでなく,境界線を含まない点を明示することが採点上重要である。