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東京大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

座標空間において,xy平面上の原点を中心とする半径1の円を考える。
この円を底面とし,点(0,0,2)を頂点とする円錐(内部を含む)をSとする。
また,点A(1,0,2)を考える。

(1) 点PがSの底面を動くとき,線分APが通過する部分をTとする。
平面z=1によるSの切り口および,平面z=1によるTの切り口を同一平面上に図示せよ。

(2) 点PがSを動くとき,線分APが通過する部分の体積を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安30

図形と方程式積分 座標設定図形的解釈体積計算面積計算

方針

(1) は高さ1で相似比と中点を使い、2つの半径 1/2 の円板を描く。(2)は一般の高さ z で切り、半径 1z/2 の円板の中心が長さ z/2 の区間を動くことを示す。断面は円板と長方形からなるカプセル形になる。

解答

(1)

円錐 S の高さ z=1 の切り口は、相似比 1/2 により原点中心、半径 1/2 の円板である。

底面上の点をP=(u,v,0),u2+v21とする。線分 APz=1 の交点は中点(1+u2,v2,1)である。したがって T の切り口は(x12)2+y214.(2)

高さ z における S の切り口の半径をR=1z2とする。線分のもう一方の端 P の高さを w とすると 0wz であり、高さ z までの縮小率は2z2w.高さ w での円錐断面の半径は 1w/2 だから、線分群が高さ z に作る円板の半径は2z2w(1w2)=1z2=R.一方、その中心は x 軸上の0xz2を動く。したがって断面は、半径 R の円板を長さ z/2 だけ平行移動したカプセル形である。

断面積はπR2+2Rz2=π(1z2)2+z(1z2).よって体積はV=02{π(1z2)2+z(1z2)}dz=2π3+23=2(π+1)3.

別解

解法2(線分の内分表示と体積分解を使う方法)

方針

線分上の点を Q=(1λ)A+λP と表示する。高さ z を固定して P の高さを消去すると、断面円板の半径が (2z)/2 で一定、中心だけが区間を動くことが直接分かる。体積を元の円錐部分と追加の長方形断面部分に分ける。

解答

(1)

z=1 では、S の断面はx2+y214.また底面の P=(u,v,0)A の中点を集めると(x12)2+y214.よって、原点中心と (1/2,0) 中心の半径 1/2 の円板を同一平面に描けばよい。

(2)

P=(px,py,w)S とし、線分上の点をQ=(1λ)A+λP(0λ1)とする。Q の高さが z ならz=2(1λ)+λw,λ=2z2w.高さ wS の断面は半径 (2w)/2 の円板だから、Q の水平成分が作る円板の半径はλ2w2=2z2.これは w によらない。中心の x 座標は1λ=zw2wであり、0wz に対して 0 から z/2 まで動く。

よって断面は、円錐 S 自身の円板に、幅 2R=2z、長さ z/2 の長方形部分を加えたものとみなせる。したがって体積も円錐の体積+追加部分に分けられ、V=13π122+02(2z)z2dz=2π3+02(zz22)dz=2π3+23=2(π+1)3.

総評

難度7、計算量6。想定時間は30分程度。(1)の2円板を正しく描くと、(2)の一般断面が半径一定の円板の平行移動になることが見える。高さ z では半径が 1z/2、中心の移動距離が z/2 である。断面積を円板だけにすると、中心移動で生じる長方形部分を落とす。

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出典: 東京大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。