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東京大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

平面上の点P,Q,Rが同一直線上にないとき,
それらを3頂点とする三角形の面積をPQRで表す。
また,P,Q,Rが同一直線上にあるときは,
PQR=0とする。

A,B,Cを平面上の3点とし,ABC=1とする。
この平面上の点X2ABX+BCX+CAX3を満たしながら動くとき,Xの動きうる範囲の面積を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安24

図形と方程式ベクトル 座標設定面積計算図形的解釈、範囲評価

方針

面積を1に保つ座標配置 A=(0,0),B=(2,0),C=(0,1) を採用する。u=x/2,v=y とおくと3面積の和は u+v+1uv になる。この値が s 以下の六角形の面積を求め、s=3s=2 の差を取る。

解答

面積比を保つ座標変換によりA=(0,0),B=(2,0),C=(0,1)としてよい。X=(x,y) に対しu=x2,v=yとおく。底辺と高さからABX=122y=v,CAX=121x=uである。また、直線 BC の方程式はx+2y=2であり、BC=5 である。点 X から直線 BC までの距離を用いるとBCX=125x+2y25=1uv.よって条件は2u+v+1uv3.s1 とし、u+v+1uvsの表す領域を Ks とする。符号が変わる3直線u=0,v=0,u+v=1で分けて調べると、Ks は頂点(s12,0), (0,s12), (s+12,s12),(s+12,0), (0,s+12), (s12,s+12)をもつ六角形である。

h=(s1)/2, H=(s+1)/2 とおく。この六角形は一辺 s の正方形から、脚の長さが Hh の直角二等辺三角形を1個ずつ除いた形なので、(u,v) 平面での面積はs2H2+h22=3s214.x=2u, y=v だから、もとの平面の面積は2倍になる。したがって求める面積は2{3321432214}=152.

別解

解法2(面積座標の負の部分を数える方法)

方針

X の符号付き面積座標を α,β,γ とする。和が1で、問題の3面積は絶対値 α,β,γ になる。負の座標の絶対値の総和を q=(s1)/2 以下にする領域を、負の座標が0個・1個・2個の場合に分けて面積計算する。

解答

三角形 ABC に関する X の符号付き面積座標をα,β,γとする。向きをそろえて定義すればα+β+γ=1,また ABC=1 だからBCX=α,CAX=β,ABX=γ.γ=1αβ として (α,β) 平面で考える。

s1 に対してα+β+γsとする。負の座標の絶対値の総和を N とすると、3座標の和が1なのでα+β+γ=1+2N.したがってNq,q=s12.負の座標がない部分は、α,β,γ0 の三角形で、(α,β) 平面での面積は 1/2 である。

α<0 だけが負の場合、α=u とおけば0uq,0β1+u.この部分の面積は0q(1+u)du=q+q22.負になる座標の選び方が3通りある。

2座標が負の場合、たとえば α=u,β=v とするとu0,v0,u+vq.面積は q2/2 で、負になる2座標の選び方が3通りある。

よって (α,β) 平面での全体の面積は12+3(q+q22)+3q22=3s214.面積座標の基準三角形は (α,β) 平面で面積 1/2、もとの平面で面積1だから、面積倍率は2である。したがって2(3321432214)=152.

総評

難度6、計算量5。想定時間は24分程度。3つの面積を絶対値つき一次式へ直せるかが核心である。六角形の頂点を暗記せず、u=0v=0u+v=1 で符号が変わることから復元する。最後に x=2u の面積倍率2を掛け忘れない。境界を含むかどうかは面積値には影響しない。

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出典: 東京大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。