方針
まず右辺を展開して係数比較を行い,,, を得る。(1) は和と差から を求める。(2) は とおき, に(1)の式を代入して を作る。与えられた を代入すると が解になるので因数分解し,求める を読む。(3) は有理係数の二次式分解なら を有理数に取れることを確認し, を除外したうえで が有理数の平方になる整数 を決める。
解答
(1)
右辺を展開するとである。これが と恒等的に等しいので,係数比較より である。
いま だから である。和 と差 からである。
(2) とおく。(1) よりである。 だから であり,両辺に をかけると を得る。
ここで を代入すると である。この左辺は と因数分解できる。したがって に戻せば である。
よって,例えば とすればよい。
(3)
与えられた4次式が有理数を係数とする2次式の積に因数分解できるとする。先頭係数は1であり, の係数は0なので,必要なら各因子を定数倍して と書ける。ただし は有理数である。
まず の場合を調べる。このとき右辺の の係数は0であるから でなければならない。整数 では だけが候補である。しかし のとき定数項は であり, なら , が必要になる。これは を意味し,実数 では不可能である。したがって は起こらない。
よって としてよい。(2) より, は または を満たす。ところが であり, なので,後者の左辺は正である。したがって後者は不可能で,必ず である。 は有理数である。整数 が有理数の平方であるなら,それは整数の平方である。よってある整数 を用いて と書ける。これは を意味する。2つの因数は整数なので であり, を得る。
実際, のとき与えられた4次式は であり, と有理数係数の2次式の積に分解できる。したがって求める整数は のみである。
総評
難度7、計算量7。想定時間は30分程度。係数比較から を消去し, の方程式に落とす代数処理が中心である。(2) の因数分解は長いが, が解になることを意識すると整理しやすい。(3) では有理係数分解から を有理数に取る説明, の除外,正の に対する二次因子の不可能性,整数平方の判定までを順に書く必要がある。