方針
の低次係数を , の低次係数を とおく。 の係数 は と,それより低い の整数係数つき和で表される。したがって から順に,すでに整数と分かった係数を差し引いて が整数であることを示す。高次の項は の係数に影響しないため, 次以下だけで閉じた帰納法になる。
解答
の の係数を , の の係数を とおく。仮定より はすべて整数である。 を掛けたときの の係数は, の 次以下の係数だけから決まる。具体的には, についてである。
まず では であるから, は整数である。
次に,ある について がすべて整数であると仮定する。このときは整数である。また も整数であるからは整数である。
よって数学的帰納法により, はすべて整数である。したがって の 次以下の項の係数はすべて整数である。
係数関係は三角型で、 から順に を復元できる。
別解
解法2(逆多項式を有限次数で作る)
方針
の 次までの係数がすべて整数であることを使う。有限多項式 を作り、 から、 の低次部分を整数係数多項式の積として復元する。
解答
とおく。負の指数の二項展開を公式として使わずとも、係数を順に比較
すればを満たすある多項式 が存在することを帰納的に確かめられる。
特に の係数はすべて整数である。
とおく。仮定により の 次以下の
係数は整数である。上式を に掛けるとしたがって と は 次以下の係数が一致する。
一方、 の係数と の 次以下の係数は整数なので、
その積の 次以下の係数も整数である。よって の
次以下の係数はすべて整数である。
総評
難度5,計算量3。低次から順に係数を復元する三角型の議論である。 の定数項が であるため, の中に が係数 で現れることが決定的である。高次の係数を気にし始めると見通しが悪くなるが, の係数には から までしか関与しない。10分程度で,帰納法の仮定と差し引く整数和を明確に書きたい。