方針
, とおく。(1)は掛け算による帰納法。(2)は共役な数 を使い、奇数乗で を大きくしながら を小さくする。(3)はその格子点と双曲線の同じ 座標の点を比べる。
解答
(1) とおく。 では とすればよい。 と表せたとすると右辺の二係数は整数である。よって帰納法により示された。
(2) , とおくと , である。(1)の係数は共役を取ってと表せる。奇数 を大きくすれば , , である。したがってを同時に満たす奇数 を取れる。格子点 と直線との距離はまたその 座標は である。
(3) となるように十分大きな自然数 を取る。(2)の構成で得た第1象限の格子点を とすると双曲線上の点を取ればよって所要の点が存在する。
(4) 格子点を取る。 とすればなので は双曲線上にある。また だからしたがってこの が一例である。
別解
解法2(二項展開と鳩の巣原理)
方針
(1) は二項展開で の偶数冪と奇数冪を分離する。
(2)は の小数部分を鳩の巣原理で近づけ、
必要ならその近似を整数倍して 座標を大きくする。
(3)は直線上の対応点を経由して双曲線までの距離を評価する。
解答
(1) とする。二項展開で、 が偶数の項は整数、奇数の項は整数と の積である。
したがって整数 を用いてと表せる。
(2) となる自然数 を取る。を長さ の 個の区間に分ける。鳩の巣原理により、
ある と整数 が存在してとなる。 は無理数なので左辺は0ではない。とする。 より だから格子点 は 座標が 以上であり、
直線 までの距離は(3)
(2)を、直線までの縦方向の誤差がとなる格子点 に適用する。 をとなるほど大きく取る。双曲線上の点に対して(4)と取る。 だからは双曲線上にある。また よりしたがってこの が条件を満たす。
総評
難度8、計算量7。想定時間は35分程度。(2)は小さい数 と大きい共役 を同時に使い、格子点の横座標を大きくする。(3)では直線への垂直距離を縦方向の誤差へ 倍して直す点に注意する。(4)は平方差で距離を評価する。