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東京大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

aを正の実数とする。
座標平面において,放物線C:y=x2上の点P(a,a2)におけるCの接線と直交し,
Pを通る直線をlとおく。
lCの交点のうち,Pと異なる点をQとおく。

(1) Qx座標を求めよ。

QにおけるCの接線と直交し,Qを通る直線をmとおく。
mCの交点のうち,Qと異なる点をRとおく。

(2) aがすべての正の実数を動くとき,Rx座標の最小値を求めよ。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

微分図形と方程式方程式・不等式 接線・法線、パラメータ処理、微分による最大最小、式変形

方針

放物線 y=x2x=u における法線を一般形で求める。法線と放物線を連立すると,交点の一方 x=u が因数として出るので,もう一方の x 座標は写像 uu12u で表せる。この写像を a から Q,さらに Q から R へ2回使う。最後は a>0 の1変数関数を微分し,端で発散することと符号変化を確認して最小値を決める。

解答

(1)
まず,放物線 C:y=x2 上の一般の点 (u,u2) を考える。ただし,今回最初に用いる u=a は正である。y=x2x=u における接線の傾きは 2u であるから,その接線に直交する直線,すなわち法線の傾きは 12u である。したがって法線は yu2=xu2u と表せる。

この直線と放物線 y=x2 の交点を求めるため,y=x2 を代入すると x2u2=xu2u である。左辺を因数分解し,両辺を整理すると (xu)(x+u)=xu2u すなわち (xu)(x+u+12u)=0 となる。交点の一つはもとの点 (u,u2) であり,これは x=u に対応する。もう一つの交点の x 座標は x=u12u である。

いま u=a とすれば,Qx 座標は a12a である。

(2)
(1)で得た対応を φ(u)=u12u と書く。すると Qx 座標は q=φ(a)=a12a=2a2+12a である。a>0 なので q<0 であり,Q における接線の傾き 2q は0ではない。したがって同じ法線の計算を u=q に対して使うことができる。

よって Rx 座標を X とおくと X=φ(q)=q12q である。ここで q=a+12a,2q=2a2+1a だから 12q=a2a2+1 である。したがって X(a)=a+12a+a2a2+1(a>0) を最小にすればよい。

微分すると X(a)=112a2+12a2(2a2+1)2 である。分母をそろえると X(a)=(2a21)(4a4+2a2+1)2a2(2a2+1)2 となる。a>0 では 2a2(2a2+1)2>0,4a4+2a2+1>0 であるから,X(a) の符号は 2a21 の符号で決まる。つまり0<a<12 で X(a)<0,a>12 で X(a)>0である。さらに a0+ のとき 1/(2a)a のとき a なので,この符号変化で得られる値が全体の最小値である。

したがって最小は a=12 のときであり,その値はX(12)=12+12(1/2)+1/22(1/2)+1=22+22+24=524である。

別解

解法2(恒等式で最小化)

方針

(1) で法線と放物線の再交点の対応 φ(u)=u12u を得る。(2)では2回目の座標を微分せず、t=2a とおいた差を因数分解して最小値と等号条件を同時に出す。

解答

(1)
x=u における放物線 y=x2 の法線はyu2=xu2uである。y=x2 を代入すると(xu)(x+u+12u)=0だから、もう一つの交点の x 座標はφ(u)=u12uである。よって Qx 座標はa12aである。

(2)
q=φ(a)<0 とおけば、Rx 座標 XX=φ(q)=a+12a+a2a2+1である。t=2a>0 とおくと2X=t+1t+tt2+1であり、t+1t+tt2+152=(t1)2(2t2t+2)2t(t2+1)が成り立つ。t>0 で分母は正であり、2t2t+2=2(t14)2+158>0だから 2X5/2 である。等号は t=1、すなわち a=1/2 のときに成り立つ。したがって最小値は524である。

総評

難度4,計算量4。想定時間は10分から15分程度。法線と放物線の再交点を毎回直接求めるのではなく,uu1/(2u) という対応を作るのが中心である。第2段階では Qx 座標が負になるため,1/(2q) の符号を誤りやすい。最小化は微分でも因数分解でも処理できるが,どちらの場合も a>0 の範囲と端で最小を取らないことを明記すると答案が安定する。 微分に加え、恒等式による別解で最小値と等号条件を独立に再確認した。

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出典: 東京大学 2025年度 第2次学力試験 数学(文系)公式問題(大学公式の問題PDF(4ページ))。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。