方針
放物線 の における法線を一般形で求める。法線と放物線を連立すると,交点の一方 が因数として出るので,もう一方の 座標は写像 で表せる。この写像を から ,さらに から へ2回使う。最後は の1変数関数を微分し,端で発散することと符号変化を確認して最小値を決める。
解答
(1)
まず,放物線 上の一般の点 を考える。ただし,今回最初に用いる は正である。 の における接線の傾きは であるから,その接線に直交する直線,すなわち法線の傾きは である。したがって法線は と表せる。
この直線と放物線 の交点を求めるため, を代入すると である。左辺を因数分解し,両辺を整理すると すなわち となる。交点の一つはもとの点 であり,これは に対応する。もう一つの交点の 座標は である。
いま とすれば, の 座標は である。
(2)
(1)で得た対応を と書く。すると の 座標は である。 なので であり, における接線の傾き は0ではない。したがって同じ法線の計算を に対して使うことができる。
よって の 座標を とおくと である。ここで だから である。したがって を最小にすればよい。
微分すると である。分母をそろえると となる。 では であるから, の符号は の符号で決まる。つまりである。さらに のとき , のとき なので,この符号変化で得られる値が全体の最小値である。
したがって最小は のときであり,その値はである。
別解
解法2(恒等式で最小化)
方針
(1) で法線と放物線の再交点の対応 を得る。(2)では2回目の座標を微分せず、 とおいた差を因数分解して最小値と等号条件を同時に出す。
解答
(1)
における放物線 の法線はである。 を代入するとだから、もう一つの交点の 座標はである。よって の 座標はである。
(2)
とおけば、 の 座標 はである。 とおくとであり、が成り立つ。 で分母は正であり、だから である。等号は 、すなわち のときに成り立つ。したがって最小値はである。
総評
難度4,計算量4。想定時間は10分から15分程度。法線と放物線の再交点を毎回直接求めるのではなく, という対応を作るのが中心である。第2段階では の 座標が負になるため, の符号を誤りやすい。最小化は微分でも因数分解でも処理できるが,どちらの場合も の範囲と端で最小を取らないことを明記すると答案が安定する。 微分に加え、恒等式による別解で最小値と等号条件を独立に再確認した。